ネットのニュースに、ぼんっ!!っとでてきたのが、「入社しても9割が辞める。余命3年の建設会社社長が、それでも出所者を積極採用する理由(週プレNEWS)」という題名。それが出会いでした。
どこにある会社だろう?
えっ、札幌?!
札幌は、議会の視察で来ることになっていました。自由時間が3時間ありますから、お会いできる!と思い、おでんわをしたのでした。
しかも社長は、脊髄小脳変性症という、小脳が小さくなっていくご病気だということ。
障害者なので聞き辛いと思いますが、と言われましたが、わたしにはとても懐かしく、とても近しく感じられたのです。
それはもう15年くらい前になるでしょうか。佐々木さんという男性が、同じ病を発症し、日に日に言葉も呂律が回らなくなっていきました。その方が、一人暮らしをしたいとおっしゃったので、受け入れてくださるアパートを探し、車椅子が入れるように、バリアフリーにしてもらうなどしたことがあったからです。
折しも、暴力団を抜けて堅気になりたいが、銀行口座もすぐには作れない、仕事先もすぐには見つからないととお話を聞いたばかりでした。警察とも連携をして、職を探せるようにと、警察の方とも話をしたばかりでした。
累犯(犯罪を繰り返す人)が何故そうなるのか、繰り返さないためにはどうするのか、何かシステムを作りたいという方にもお会いしたばかりでした。
小澤社長と、秘書の北さんからお話を伺い、やっぱり胸が熱くなりました。お二人とも明るい。そして、柔らかいんです。
お二人で、全国の刑務所へ面接をしに行くそうです。働くところがあれば、再犯しない。そう信じて、一人ひとりの人と向き合い続ける小澤社長と北さん。
「犯した罪をオープンにして、それを背負いながら生きる。僕は受刑者を嘘で縛ることのない環境で、更生を進めるべきだと考えている。」
小澤社長の言葉は、何十年も前から、罪を犯した人たちと向き合い続けてきた言葉であり、それは相当に重いものです。
お話ししているときに、帰ってきた人たちのことも、オープンに話してくれました。
彼は3犯。だけどね、ここへきてからはもう10年も働いているよ。
そう社長が話してくれたのは、ヒロシさん。明るい笑顔で、はいっ!と笑います。
でも、このごろ多くなっているのが、何も言わないでいなくなる人。だから、来たときに、言うそうです。やめるのは仕方ない。でもお願いだから、ひとこと言ってから辞めてくれ、って。そうでないと、心配して、まず探すところからになるんだ。
それでも、諦めない。
素敵な人たちから、並大抵ではない努力の日々を聞かせていただきました。全国の刑務所に貼ってもらっているというポスターをいただいてきたので、わたしの事務所に、貼ります。役所の控え室の私の机の後ろにも貼ります。
「余命3年 社長の夢〜小澤輝真 北洋建設株式会社 代表取締役」
https://www.amazon.co.jp/余命3年-小澤-輝真/dp/4866671513/ref=sr_1_1_nodl?__mk_ja_JP=カタカナ&keywords=小澤輝真&qid=1559445024&s=books&sr=1-1-catcorr&fbclid=IwAR2RjwGYFNBia5LoTts2D6cDP0567K0RX0xzOnfWJzqmLT90ixJ4niDa6Pg