「防災行政無線」の聞こえについて、先日の4日5日に呼びかけましたところ、130人ほどの方が情報をお寄せくださいました。また、その後も放送が続いているため、自主的にお寄せくださる方もおいでです。貴重な情報をありがとうございます。
Facebook、Twitter、blog、Instagram、LINEのコメント欄、個別メッセージに寄せられたものをまずは一覧にしました。
そして、皆さんからお寄せいただいた声からわかってきたことも記して、江戸川区へお伝えしてきました。また、その後もご要望が届いていますので、随時担当課である危機管理室にお届けいたします。
【みなさんからの声からわかってきたこと】
①聞こえる地域、聞こえない地域が確かにあるが、聞こえないと思っているところでも窓を開けると聞こえる場合が多い。しかし、雨風強い時には、窓を開けたり外に出たりすることができないだろうと思われるので、家の中にいても情報が取れるようにすることは必要。
②1階よりも2階、また高層階の方が聞こえるようである。
③交通量の多いところでは、外であっても聞きづらい。
④文節ごとにくぎって話すことは良い。ただ、文節の言い方が早いので、もう少しゆっくりした方が良いと思われる。また、語尾が、より小さい声になり聞こえずらくなっているので、最後まできちんと話すことを心がけて。
⑤英語、中国語については、ありがたいという声が届き始めている。しかし、とくに英語が分かりにくいようでもある。
⑥話に入る前のチャイムなどを、少し長くすることにより、聞く体制に入ることができるというご意見があった。確かに、テレビを消す、窓を開ける、聞こえる部屋に移動する、などができるので、検討の余地ありと思われる。
⑦また、いろいろな人が登場したらどうかという意見もなるほどと思った。「〇〇小学校の○年生です。皆さん外に出ないようにしましょう」など、特に子ども達からの放送は、皆の心にゆき渡るのではないかと思う。長くなる際には、それも検討の余地ありと思われる。
■検討してくださっていますので、すぐには変わらなくても少々お待ちください。
◼️役所控え室の窓から見える中庭の木。2週間前は葉っぱが全て落ちていたのに、今は、柔らかな葉がつき始めています。
■昨年11月末の本会議と、今年2月の予算特別委員会において、この件について取り上げています。
長くなりますが、全文を以下に載せます。
「日本全国では、台風による甚大な被害があり、今なお苦しんでいる方々がおられます。一日も早い生活再建が進むよう願っております。
質問の第1は、台風 19 号から学ぶ。生き抜くために考えていきたいことです。
台風19号は、ひとり一人が、何をしたら良いのか、どうしたら生き延びることができるのかを考える機会となりました。
「水がきたら、あなただけは、上に逃げて」骨の障害を持つ車椅子のお母さんとお父さんは、自分の足で歩くことのできる息子さんに、そう言いました。小学校6年生の息子さんはすぐにこう言い返したそうです。「僕だけ助かって、お母さんたちが流されていくのを、見ていろっていうの?!」お母さんははっとしました。そして、「そうだ、一緒に生きられる方法を探そう」そう思ったと言います。
そして、どこの避難所であれば、自分たちも行くことができるのか、それを探しておこう。そのためには、 それぞれの避難所のトイレがどうなっているかを知る必要がある。だから、避難所トイレのバリアフリーマップを作ろう。彼女は今、子どもと一緒に生きるために動き始めています。
私自身は、約1,500名が避難した松江小学校で、翌朝まで、町会や江戸川区の開設職員の方々とともに運営に携わりました。地元町会役員さんを始め、LINE の呼びかけで集まってくれた青年会、PTA、そして、「手伝います」と声を掛けて下さる避難してきた方々に、何度胸を熱くしたことでしょう。100人程の人たちがボランティアとして携わってくださり、避難所は整然と運営することができました。
その中で、励まされたものは、江戸川区や区議会から届く正確な情報のメールでした。避難所内では、その内容を話して伝えました。また、違う場所に避難している人、家にいる人、怖い思いをしている人たちに向けては、私自身が持っている Facebook、Twitter、LINE、blog、Instagramその全てを使い、発信し続けました。
すると、翌朝、避難所から帰る時くらいから届き始めたのは、これまで出会ったことのない方々からの感謝の言葉でした。「情報をありがとう」「励まされた」「様子が分かってありがたかった」そういう声が、200を超えて届いてきたのです。そのことからも、正確な情報が求められている、テレビには出てこない江戸川区限定の情報の必要性を実感しました。そして、区が努力して発信してくれている情報を、行き渡らせることを考えなくてはならない、と思いました。
直接学校を訪ねて、またSNS上などで、皆さんから頂いたご意見をもとに、本日は4点お聞き致します。
1点目は、情報の出し方についてです。
すべての人に情報を届けるためには、どれか一つで全てを賄うということは不可能です。
防災無線が聞こえないという声はたくさんありました。
まずは、それ自身をより聞こえやすくすることは追求し続けてください。その際に、どの地点で、どのように聞こえるのか、あるいは聞こえないのかを検証していくことが必要だと思います。
そのために、Jアラート(全国瞬時警報システム)の放送テストなどの時に、区内にいる皆さんから、聞こえの情報を送ってもらうように投げかけてはいかがかと考えます。「聞こえる地点、聞こえない地点」を把握することは、より聞こえやすい防災無線にするための貴重な資料になります。いかがでしょうか。
また、防災無線だけでは、聞こえない箇所があることもわかってきました。 そこで、
① 「えどがわ防災メール」への登録を飛躍的に伸ばし ておくことが必要だと思います。 また、
② 区が持っているFacebook、 Twitter、instagram、そこに、さらに、LINE を加えて、区が持てる全ての媒体からの発信をすること。 さらに、
③電源がオフになっていても、災害情報が出た時に、自動的にFM 江戸川が入り、区からの情報発信がされる「緊急告知受信機」、これです。このようなものがあることを知らせること。いかがでしょうか。
さらに、情報を出す時期についてもご検討いただきたいと考えます。
今回は、平均雨量400ミリ、台風の強さ 930hPaという基準に達してはいなかったため、3日前の広域避難の呼びかけには至りませんでした。
しかし、重度の障害や医療ケアが必要な在宅の方にとって、その日になって、避難をするように、と言われても、動くことがすぐにはできません。地震時については、別途考察が必要ですが、水害の際には、3日前の情報があります。その時点での状況を伝えでもらうことで、ひとり一人の人が、どうしたら良いかを考える材料になります。
ですから、水害が予想されるときには、基準に達していなくても、その時々の情報を伝え始めることが必要だと思います。いかがでしょうか。
2点目は、 避難所の開設についてです。
今回、自主避難所6カ所の後に、65箇所の一次避難所が一斉に開設となりました。自主避難所となったコミュ二ティ施設には、備蓄物資はありません。そこから雨風の強い中、別の避難所へ移動することはとても大変であることがわかりました。
また、たくさんの人の中ではパニックになってしまう子たちや介護度の高い高齢者の方たちにとって、「福祉避難所」は必要です。
今回、福祉避難所は開設を求められていません。もともと地域防災計画の中では、福祉避難所は、二次避難所という位置づけのため、一旦、一次避難所へ行き、その後移動するという考え方です。
しかし、浸水していたら、道路が壊れていたら、高齢の方や障害を持っている方が、自分の必要な物を全て持って、移動することは、現実的ではありません。
そこで、「福祉避難所も、一般の避難所が開設する際には、一斉に開設する」ということを探っていただきたいと考えます。いかがでしょうか。
3点目は、ペットとの同行避難についてです。
江戸川区全体では、65校の避難所のうち、63校へペットが持ち込まれ、ペットの居た場所は、60校は校舎内、3校は校舎外でした。また、ペットのみでいたところは 35 校、飼い主と一緒にいたところは26 校、他の避難者と同じスペースにいたところは2校だったとのことです。
松江小学校では、ペットの名簿も作り把握に努めたところ、犬、猫、だけではなく、亀、イグアナ、蛇、トカゲ、フェレット、ウサギの59匹が家族と一緒に避難をしてきていたことがわかりました。
江戸川区地域防災計画には、ペットの「建物内への持ち込みは原則禁止」と書かれています。しかし、今回 95%の学校で校内にペットを入れたことからも、外に置いておくことなどできないことは明らかだと思います。
すでに検討することを考えていただいていますが、ペットの同行避難の一般的なルールを作っておくこと、そして、それに照らして、各避難所、各学校での考え方を具体的に作っておくことが必要と考えます。
そして、その内容としては、建物内であること。入り口を分けること。ケージでの管理ができる様にすること。そして、飼い主と同じ場所にいられるようにすることを基本として、場所の想定をしておく。ということが必要と考えます。いかがでしょうか。
4点目は、訓練についてです。
社会福祉協議会やボランティアセンターとタイアップしながら、実践的訓練の方法を、各町会自治会に伝えていただきたいと考えます。
全国に広がっている HUG (ハグ・避難所運営ゲーム)があります。紙の上で避難所運営を想定し、例えば「重度の車椅子の方がきました。どうしますか」とか、「全く日本語のわからない方がきました。どうしますか」とか、「怒鳴っている人がいます。どうしますか」というカードに書かれた想定をもとに、グループごとに考えます。
私自身は、江戸川ボランティアセンター主催
の防災ボランティア講座の初級中級を受ける中で、
HUGの訓練も受けたことが、今回の避難所運営に大変力になりました。これらのようなものを伝え、より実践的な訓練を行なうことができるよう、区としても積極的に提案をしていただきたいと考えます。いかがでしょうか 。 」