船から見る、堤防。
江戸川区では、「スーパー堤防」を造ろうとしています。
しかし、今、区内では賛否両論あります。
すべての堤防を「スーパー堤防」にするとしたら、2,000年かかる、と当初言われていたことと、何より莫大な費用がかかること、さらに、その場所をスーパー堤防化するためには、そこに住む人に一旦退いてもらい、数年間を経てまた元の場所に戻るとなると、街づくり、ではなく、街壊しであるという批判があります。
一方、今の薄いコンクリートによる「カミソリ堤防」と言われるものよりも、緩やかな斜面による堤防に作り替えることにより、より強く、美しい堤防となり、街づくりとしても大切ではないか、という意見もあります。
先週の日曜日、「市民防災まちづくり塾・関東地域づくり協会」主催の船上見学会に参加をしました。講師は、江戸川区で土木部長を務められ、その後、公益財団法人リバーフロント研究所 技術参与、土木学会タスクフォース委員 首都圏低平地防災検討会座長の土屋信行さんです。
写真の緑の広がる部分が「スーパー堤防」。
古いコンクリートの壁が「カミソリ堤防」です。
短期的には、このカミソリ堤防をすぐに強化することが求められています。
しかし、長期的にはどうするのか。
わたしは、「スーパー堤防」には反対でした。しかし、これから何百年先の街を造る責任を考えると、本当にどのような手法が必要なのか、改めて勉強をして、考えなければいけないと思い至っています。