会議 | 令和2年予算特別委員会(第8日)-03月10日-08号 |
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日付 | 令和2年3月10日(火) |
開会 | 午前10時00分 |
閉会 | 午前11時36分 |
場所 | 第1委員会室 |
案件 | 令和2年度予算審査(第8日) 総括意見 第1号議案に対する修正案(賛成2:反対17)否決 第1号議案(賛成17:反対2)可決 第2号議案に対する修正案(賛成2:反対17)否決 第2号議案(賛成17:反対2)可決 第3号議案(賛成17:反対2)可決 第4号議案(賛成17:反対2)可決 |
【総括意見】
◆間宮由美 委員 不確定で未知の要素を持った新型コロナウイルスへの対応という初めての事態に対し、一つ一つの項目が、区民の命と生活に直結していることとして緊張感を持って審議に臨みました。収束まで、皆さんと知恵を合わせて乗り越えてまいりたいと思います。
地方自治法第一条には、区民の暮らしに最も身近な自治体は、住民の福祉の増進を図ることを基本とすることが定められています。ここでいう福祉とは、公的配慮によって、住民が等しく受けることのできる、安定した生活環境を示します。また、幸せや豊かさを意味する言葉でもあり、全ての住民に、幸福と社会的援助を提供するという理念を指すものであると言われています。また、全国町村会議長会編の「議員必携」は、議員は、全体の奉仕者であり、全体的立場に立っての判断が求められるとしています。
このたびの予算案は、持続可能な開発目標SDGsにも踏み込み、世界を変えるための17の目標に重点施策を位置付けたことも特筆すべきことと考えます。
課題については指摘をさせていただきながらも、全体としては、全ての区民に幸福と社会的援助を保障するために、今できる地方自治体の役割を果たそうとする予算案であると判断いたしました。
よって、今回の予算案に対し、賛成をいたします。
審議中に述べた意見は、区民の意見であり、区民の願いです。一つ一つについて、大事に検討を重ねていただきたいと申し上げます。
その上で、特に今年度、検討を急いでいただきたいものについて、改めて申し上げます。
まず、台風19号から学んだことを活かしていただきたいということです。情報があることで、区民が、今、何をしたらよいかを選ぶことができます。防災無線については、Jアラートのテスト時に、全区民に呼びかけて聞こえの情報を送ってもらうことで、貴重な資料となると考えます。SNSを使えない方のためには、既に区内349施設に配備されている、緊急時に自動で電源が入る「緊急告知受信機」があることを知らせてください。受注生産により、実現可能と思われます。
また、「一次避難所」と同時に開設する方向が示された福祉避難所の開設方法を早急に確立願います。
ペットとの同行避難については、ルールづくりが必要です。感染やアレルギーを防ぐための、衛生管理を踏まえた上での仕組みづくり、入り口を分けること、建物内で飼い主と一緒に過ごせる場とすることなど、被災地での動物救護を行ってきた獣医師さん方の見解があります。ルールをつくることで、各学校が独自に検討を始められます。温暖化台風と言われています。今年も起きるだろうと考え、急ぐことが必要と考えます。
次に、働く人を下支えする、公契約条例についてです。第三者を入れて、工事業者の最低賃金を適正に決めることはもちろんのこと、何次の下請けになろうとも、労働報酬下限額以上の賃金を支払うことに言及できるものであります。
リーマンショックがもう一回来たとしても、江戸川区は大丈夫な健全財政であると、区長からはお話がありました。区民一人ひとりの足腰を強くするためにも、きちんとした賃金や労働条件は必要不可欠です。そして、そのことが区の健全財政を支えることにつながると思います。公契約条例にぜひ踏み出していただきたいと考えます。
子どもへの福祉・教育に関してです。虐待をなくすことと児童相談所については、11月の本会議で丁寧にお答えいただきました。子どもの権利条例について、小さな子でもそれぞれの発達年齢に合わせて意見を言うことができますので、どうぞ、聞き取ってください。そして、出来上がった条例とともに、虐待をなくすことについて、さまざまな場所で目につくように、区の業者がつくっている日用品やトイレットペーパーなどに印刷を願い、江戸川区中で子どもを応援していることを知らせていただきたいと要望します。
障害を持った子どもたちについてです。育成室については、発達障害の子を持つ、子と親への配慮として、送迎バスの検討、交通費の復活、また、1割で利用できるタクシー補助についての周知、幼い兄弟を連れていくことのできる環境を整えることなど、検討願います。
「放課後デイサービス」については、親御さんと事業者双方から不足しているという声が届いています。供給量の見直しを早急に求めます。
不登校の子たちをサポートする「登校サポートボランティア」については、4月からの活動が可能であることの周知。最低賃金以上の賃金と交通費を含めた雇用の仕方の検討を願います。
学校給食は、どの子にも大切な栄養源です1,000人を超えたアレルギー対応が必要な子たちのためにも、栄養士さんの全校配置を守り続ける姿勢とのお考えを貫いてください。
コロナによる学校の突然の休業に当たり、学童クラブには人数制限を設けずに新規申し込みを受け付けるという判断を即座にされたことに、多くの保護者の方は安堵されました。600人という新規申し込みの数からも、学童という事業が望まれていることが明らかになったと思います。日常的にも、必要な家庭の子は誰でも、一人で通えない障害のある子も含めて、受け入れることができるように、条件整備を求めます。
国民健康保険特別会計について申し上げます。国保加入者の負担を減らすことにつながっていた、法定外繰入金をなくす方向が出されたことにより、来年度には、平均すると、一回当たり、480円の値上げとなります。所得水準が低く、保険料負担が重いという構造的な課題を抱えている国保加入者にとって、値上げは生活に響きます。また、他の区が法定外繰入金の解消について6年かけるところを、江戸川区は5年で解消するとしていることは、急ぎ過ぎている感が否めません。しかし一方で、法定外繰入金は一般財源であるため、他の保険に加入している人たちの側からすると、国保の人の分も払うという構造にもなっています。
特別区長会としても、低所得者層に対する一層の保険料負担軽減と、国民皆保険を安定的に持続するために、国の責任において、さらなる財政支援を講じることなどを求めていることも鑑み、また、全体的立場に立っての判断から、このたびは賛成といたします。
修正案については、一部理解できる部分はありますが、全体としては賛同しかねます。また、予算に賛成したことをもって、区民を裏切る行為と位置付けることには納得できないということを申し添えます。
違う意見を出し合いながら、区民にとってよりよい方向を模索していく道を歩くことを大切に考えたいと思います。区民と行政をつなぎ、よりよい豊かな自治体とするために、皆さんとともに、尽力してまいります。
以上、総括意見といたします。
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