会議 | 令和3年予算特別委員会(第5日)-03月04日-05号 |
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日付 | 令和3年3月4日(木) |
開会 | 午前10時00分 |
閉会 | 午後5時42分 |
場所 | 第1委員会室 |
案件 | 令和3年度予算審査(第5日) 一般会計予算歳出 第12款 福祉費、第13款 子ども家庭費 |
【障害者福祉費の目について】
◆間宮由美 委員 障害者虐待SOSの電話の設置については午前中の質疑で内容が分かりました。出ていない部分での確認ですが、施設利用者、施設入所者、施設職員からも含めてSOSを受けていただけるのでしょうか。
◎河本豊美 障害者福祉課長 現状におきましても、やはり介護の近くにいる方からの通報というのが多ございますので、もちろん通報は受けさせていただきます。
◆間宮由美 委員 承知しました。これまでは施設で虐待があっても、それが認定されるまでには長い時間と労力がかかっていました。しかし、このSOS電話の設置により大きく歩を進めることになるのだと思います。
例えば今年、送迎バスのエアコンが壊れているにもかかわらず、長時間、今年度ですね、長時間乗せておかれたために熱中症になってしまい、嘔吐を繰り返して服用していた薬も効かなくなってしまった23歳の女性がいました。それは、その施設で働く人たちが何度も施設の在り方について訴えていたにもかかわらず、改善されなかったことによる起こるべきして起こった事故でした。虐待の認定もされました。区長への手紙も働く人たちがみんなで出されたと聞きました。
最終的には、東京都の福祉サービス運営適正化委員会が丁寧な聞き取りの上で、職場環境や専門性にも言及して、厳しい言葉で報告書を出してくださいました。
施設は東京都の指導下にあります。ですから、障害者福祉課としても難しさを感じておられると思います。しかし施設のあるのは江戸川区内であり、そして江戸川区の利用者が通う施設です。障害者施設の質を高める。虐待をなくす。そのための方策をどうぞ今一度江戸川区としてお考えいただきたいと期待をいたします。
なお、社協の安心生活センターに相談に行ったときには、解決まで一緒に頑張りましょうと言ってくださいました。そのことがどんなにありがたかったことか、そのことも申し添えて終わります。
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【放課後等デイサービス、放デイについて】
◆間宮由美 委員 放課後等デイサービス、放デイについてお聞きをします。
現在、放デイを探すためには、親御さんが端から順に電話をかけ続けて、それでも50人待ち、100待ちと言われて、橋を渡って千葉県のほうでまで行っているということは、この間の委員会などでもお伝えをしてきたとおりです。
放デイは療育であるといいながら、置いておかれるだけというような質の問題についても、障害者福祉課としても胸を痛めておられることと思います。
しかし、まずは入れるところがなければ働くことができない、働いていた場所をやめなければならないということも起こっているという現実がございます。
そこで、供給量の見直しを図って、新しい放デイをつくることについては要望し続けたいと思います。
質問は放デイの空き状況一覧に着手願いたいということです。少しでも親御さんの負担、不安を減らすためにいかがでしょうか。
◎河本豊美 障害者福祉課長 放課後デイの空き状況の一覧でございますけれども、これはなかなか難しいものでございまして、と申しますのは、1日10名の定員で事業者様のほうは運営しております。そうすると利用者様のほうは週に1回ですとか、2回ですとか、通う日数も異なってまいりますので、そこのところで空き状況をお示しするというのはとても難しい状況でございます。現在そのように考えております。
ただ、窓口等で丁寧にはご対応させていただければというふうに思っております。
◆間宮由美 委員 窓口での対応がまずは一番大切だと思います。ただ、いっぱいなので千葉に行ってね、みたいな話もあるということも聞いております。
難しいかもしれないんですけれども、事業者と一緒になることでやり方はいろいろ出てくると思います。介護保険課では高齢者施設について、数か月に一度の聞き取りをしながら、空き状況の把握に努めてくださっている。また認証保育所などもフリーペーパーのマイプレさんがリストと空き状況を出してくださっています。
空き状況の一覧があれば、どれほどありがたいことかと親御さんからは言われますので、ぜひ障害者福祉課としても放デイの空き情報一覧に着手をしてほしいと思います。
また、放デイだけに頼るのではなくて、今後はどのすくすくや学童においても、入りたいと思う障害をもった子が入れるように、教育委員会と一緒に仕組みづくりも模索していただきたいということも要望して終わります。
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【子どもの権利条例について】
◆間宮由美 委員 子どもの権利条例についてお聞きをします。
条例をつくる段階からの子どもたち自身の参画を、昨年の本会議でもお願いしました。その後、どのように進んでいますでしょうか。
◎茶谷信一 子育て支援課長 昨年の暮れから、今までワークショップですとか、様々な形で応援会議ですとか、そういうものを積み重ねてきた、つくり上げた素案をもとに、今度はいろいろな子どもたちの意見を聞いてみようということで、これも昨年の暮れからなんですけれども、学校の校長先生方にお話をさせていただいて、それぞれの学校でこの素案について取り上げていただいて、意見の聴取をさせていただいたところでございます。中学校は生徒会の活動の中に取り入れていただきまして、33校中33校からご意見をいただきました。小学校につきましては、今もどんどん寄せていただいているところですけども、今46校から様々な意見をいただいているところであります。そのような形で意見をいただきながら、これを活かしながら進めていきたいなというふうに思っています。
なお、次回の2定に上程を目指して、今取り組んでいるところでございます。
◆間宮由美 委員 条例が子どもたち自身のものとなるための大きな一歩となったと思います。条例ができたならば、様々な場所で目につくようにお知らせをしていただきながら、実効性のある条例となるように、今後も引き続き、条例を子どもたち自身の近くに置いていただきたいと思っております。
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【親支援プログラムについて】
◆間宮由美 委員 昨年5月からNPOのSaya-Sayaさんが入ってくださっていますが、どのような支援を行っていますか。また、来年度はどのように親支援プログラムにつながっていくでしょうか。
◎上坂かおり 援助課長 児童相談所で導入していますDV支援員についてお伝えさせてもらいます。
ご存じのとおり、DVと児童虐待というのは非常に密接に絡み合っているということが多いということで、昨年の5月よりDV支援員として瑞江の男女共同参画センターのDV相談も受託していますSaya-Sayaさんに週3回児童相談所に来ていただいております。支援の内容といたしましては、夫婦げんかに基づく面前DVの通報など、あとは児童虐待の中でDVなどがあったときに面接に同席していただいて、保護者の方のエンパワーメントしていただいたり、あと様々な行政手続きの際、弁護士相談に行く際に同行などの支援に協力していただいているところでございます。
そういったDVの支援が必要な方たちというところで、個別にエンパワーメントしているところではありますけれども、こうしたところについてさらにプログラムという形で先ほどご説明させていただきました保護者支援のプログラムのほうにつなげていくといったところを現在考えているところでございます。
◆間宮由美 委員 エンパワーメントということで、力をつけていく、そのための様々なプログラムを幾つも持っていてくださることが分かりました。
母子共ということだけでなくて逆の場合もあって、父子が苦しめられている場合もありますので、ぜひそこに広げていく、そこも視野に入れていっていただければと思います。
親支援プログラムは、子どもが家に戻ったときに同じ苦しみを二度と味わわせない、そのためにはどうしても必要なことになりますので、母親父親双方への支援の充実をこれからも追及し続けていただければと思います。
また、1目でも所長から若干触れられましたが、児童相談所が江戸川区にきた意味を児相としてはどのように実感して、どこをさらに充実させていこうとされていますでしょうか。
◎上坂かおり 援助課長 区に児童相談所が設置された意味ということでお答えさせていただきますと、やはり所長もお話ししました指揮系統が一元化したということで、迅速な判断が可能になったというところもあります。同じ区ということで情報収集もスピーディーにできますし、関係機関も区の職員が多いので顔の知れた関係という意味でも非常に連携がしやすくなったなということで感じております。また先ほどもありました、距離的な影響は非常に大きくて、通告があれば迅速に地域や学校に短時間で向かうことができております。
児童相談所というと、やはりこう世間一般では非常に恐ろしくて怖いイメージというのがあるんですけれども、せっかく区にできた児童相談所なので、身近で気軽に相談できるような、地域に根づいていけるような児童相談所を目指していきたいということで思っております。
◆間宮由美 委員 私もこの1年間児相が同じ自治体にあることの良さを実感してきた一人です。特に目の前にいる子どものために必要なら何でもやろうという姿勢でいてくださることを、関係者会議にも同席させていただくこともしばしばございました。本当にこの1年間一緒に泣いたり笑ったりしながら過ごしてきたなと思いました。どうぞ来年度も子どもたちの幸せのためによろしくお願いします。
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