会議 | 令和4年予算特別委員会(第5日)-03月07日-05号 |
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日付 | 令和4年3月7日(月) |
開会 | 午前10時00分 |
閉会 | 午後5時08分 |
場所 | 第1委員会室 |
案件 | 令和4年度予算審査(第5日) 一般会計予算歳出 第12款 福祉費、第13款 子ども家庭費 |
【みんなの就労センターについて】
◆間宮由美 委員 みんなの就労センターについてお聞きをします。
働きたいと思っているのになかなか就労に結びつかない、そういう方々と一緒に何度か伺わせていただいております。職員の皆さんの一生懸命さに大変ありがたいところができたと思っているところです。ただ、実際に就職に結びつくかというと、そこがなかなか難しいところです。意を決してみんなの就労センターに行った方々が、仕事を得るためには求人企業を増やすことだと思っています。現在23社ですが、これをどのように増やしていくか、来年度の方向をお聞かせください。
◎坂本崇一郎 福祉推進課長 みんなの就労センターに何人も連れて来ていただいたということでありがとうございます。また喜ばれていることで、よりやっていきたいなというふうに考えるところでございます。
おっしゃっていただいたとおり、求人企業のご協力がなくしては、この事業成り立っていかないところでございます。この部分については、産業経済部と連携いたしまして、例えば、商工会議所にご説明の機会をいただいて、ご賛同いただいて、3,000社ほどある企業にチラシを全てまいていただけることができたりだとか、それから、ロータリークラブでもご縁をいただいて講演の機会をいただくなど、企業へのアプローチも進んでいるところでございます。
ただ、各企業とも、ご趣旨、非常に賛同していただくんですけれども、どんな人にどのように働いてもらえればいいのかなという不安に感じること、それから、戦力として企業は求めますので、フルタイムの雇用を望むということに対して、ご本人たちは実は体力的にも自信がないというところで、短い時間から働き始めたいといったミスマッチが現在あるところでございます。ここに対して、来年度、短時間のトライアル雇用をといった助成事業を実施することで、働きたい人がより働ける環境、企業の方についてもトライアルというお試しで働いていくことで、マッチングをスムーズに図っていく機会をつくっていきたいというふうに考えてございます。
◆間宮由美 委員 既に産業経済部とも連携されているということで、短時間のトライアルも進めていくということなので、それはぜひ進めてください。
産業経済部の中で、先ほど3,000社ということだったんですけれども、区内1万5,000社があると思います。中小零細企業まで含めて、その方々と連携することで、求人企業をもっと大きく広げることができると思いますので、ぜひ広げていただきたい。
また、私立の保育園、幼稚園さん、こういったところからもぜひつながりたいという声もお聞きしますので、声をかけていただければと思うところです。
それから、LGBTQの方の就職、これもまた難しいことで、相手の会社のリーダーの方がそこの意識が、そこを考えられる方でなければトイレはどうする、着替え場所はどうする、面倒じゃないからそうじゃない人を選ぼう、そういったことも起きてきています。ですから、人権男女共同参画、性の問題など、みんなの就労センターだからこそ私はこの意識啓発をすることができると思います。その観点からも、今後よろしくお願いいたします。
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【ケースワーカーについて】
◆間宮由美 委員 ケースワーカー一人当たりの担当件数は、ここ数年80件程度、ワーカーの困り事としては、依存症ケースの場合に通院などを忌避する、嫌って避けるという傾向が強く、支援に繋がりにくいと資料にあります。支援に繋がりにくい方を支援に繋げるために、ごみ屋敷というキーワードから考えてみたいと思います。このところ解決に至った事例が4例ほどございます。その中の一例から考えてみます。ある一人暮らしの方は「大丈夫、自分で片づけるから」と忌避の状態が数十年続いておりました。数十年ですから、そのごみの量は約1,900袋を超えました。その方の気持ちを変えることができたのは、それまでばらばらで対応していた関係者が一つにまとまったときでした。援護課の医療ケアの方、看護師さん、なごみの家さん、都税事務所さん、教会の神父さん、不動産屋さん、ごみを片づけるNPO団体の方々、清掃事務所の方々、猫の活動団体の方々、そして、地域の皆さん、そこに心棒となっていてくださったのがケースワーカーさんです。解決の道が見えたときに、若いケースワーカーさんが言いました。「これは誰一人欠けても成し遂げられないことでした」私はここに支援のしにくさを打ち破っていく手がかりがあると思いました。支援がしづらい、本人の忌避感が強い、そういったときにケースワーカーさん一人で頑張らなくていいということを伝えたいと思います。役所の中の部署としては、医療ケアの方々も入り充実してきていると思います。さらに広い関係者と一緒に考え行動することで、解決に結ぶことができると思うのですが、担当課としてはどのようにお考えになるでしょうか。さらに、もう一つの角度が初期の動きだと思います。ごみ屋敷となってしまうにしても、始めは必ずあります。そのためには、自宅への訪問が鍵を握るわけですが、このところはコロナ禍であるということもあり、訪問自粛となっていると聞いています。来年度もまだコロナ禍が続くと思われますが、訪問についてはどのようにされていくでしょうか。
◎浅見英男 生活援護第二課長 2点、お答えいたします。
まず、1点目、幅広い関係者との連携ですけれども、確かに委員さんおっしゃるように、ケースワーカー一人でできることは、やはり限りがあります。困難な案件になるほど、やはりその協力者との関わりが必要だと思っています。区の機関はもちろん、委託しております就労支援ですとか、先ほどお名前がありました、医療ケアですとか、そういった方も含めて、それから、今回委員さんが携わったケースには民間のNPOですとか、地域の方も関わっていただいていますので、やはりあらゆる地域資源の力を借りて、受給者の自立を支援していきたいと考えております。
それから、2点目、来年度の訪問ですけれども、言うまでもなく、その訪問調査はその受給者の生活実態を把握するのに欠かせないものであります。4月以降、感染状況がなかなか収束しない場合は、やはり原則として国や都の指針に基づきまして、緊急度の高いところから訪問、今もそうですけれども、していきたいと思っています。新規に開設した受給者はもちろんですけれども、例えば4月の移動で職員が担当が変わった方ですとか、それから疾病等を抱えて生活に不安を抱える方、また家族の構成が変わったとか、そういった緊急度の高いところから訪問を進めて、逆に生活が安定している世帯については電話ですとか、それから事務所に来所されたときに生活の様子を聞きたいと思っております。
◆間宮由美 委員 生活が安定している方といったときに、それをどうぞ見誤らないでいただければと思います。覚せい剤を打たれたお母さんは、やっぱり行政の人が来たときにはいい顔ができるって言っていました。だから、どうぞ見誤らないでほしいと思っています。コロナ禍で自宅に上がるということはもとより、訪問自体も1年近くされていなかった家庭もあると聞いています。お宅のお家の中に上がらせてもらえないときには、何かが潜んでいることが多いかと思います。あるお宅はごみ屋敷となりまして、そのごみ袋の上で子どもが寝ていました。あるお宅はトイレに母親の使用済みの生理用のナプキンが置かれたままになっていました。思春期の子たちがいる家庭でした。あるお宅では小動物の死骸が布に包まれていました。そのようなお宅では子どもの幸せには繋がりません。ですから、特に子どものいる家庭には自宅へ上がって、その家庭の人とよくよく話をして、気がついたことには率直に伝えながら、児童相談所ともつながりながら一緒に解決に向かってほしいと思っております。コロナ禍であってもできることがございます。ぜひよろしくお願いいたします。
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