会議 | 令和4年 3月 建設委員会-03月16日-13号 |
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日付 | 令和4年3月16日(水) |
開会 | 午前10時00分 |
閉会 | 午前11時14分 |
場所 | 第5委員会室 |
案件 | 1 陳情審査 第73号、第88号、第89号、第98号…継続 第73号:江戸川区景観条例 施行規則の一部改正に関する陳情 第88号:住民に犠牲を強いるスーパー堤防構想は中止し、SDGsの理念に基づく人に優しい強化堤防(フロンティア堤防・アーマーレビー等)の採用を求める陳情 第89号:都市計画道路補助第283号線拡幅計画の断念を求める陳情 第98号:篠崎公園地区まちづくりにおける補助第288号線ボックスカルバートの見直しを求める陳情 2 所管事務調査…継続 3 執行部報告 |
【第73号:江戸川区景観条例 施行規則の一部改正に関する陳情】
◆間宮由美 委員 ということは、本日は結論は出せないということでございますね。承知いたしました。本日でこの陳情の審査が終了いたします。本来ならば結論を出すことが必要と思いますが、結論つけられずというご意見がございましたので、本日は、最後の質問と意見を申し上げて終わりにしたいと思います。
この陳情は、2階建てビジターセンターが建つことで砂浜及び海浜の大景観が損なわれてしまう。そのために西なぎさの自然豊かな景観を保全し持続させていくためには、現行の景観条例を一部改正する必要があるとのご趣旨と思います。正副委員長のお取り計らいのもと要望いたしました視察にも行くことができ、現場を見ながら東京都の担当職員の方から詳しくお話を伺うことができましたので、状況を理解いたしました。そして、1年を通しまして様々な角度から意見を申し上げてまいりましたが、この度、東京都は葛西海浜公園ビジターセンターについてデザインへの工夫、アイデアの募集を始めてくださいました。この内容について詳しくお聞かせください。
◎室井邦昭 都市開発部参事 各委員さんには事前にご案内させていただきましたけれども、東京都公安局のほうでこのビジターセンターについては、かねてよりいろいろとご意見を非常にいただいたと。特に当初、葛西海浜公園の活用保全計画の中の中間まとめ、こちらの中に出したデザインのイメージについて非常に周囲の景観を損なうのではないかと。平屋のほうがいいんじゃないかとか、そういった様々な意見をいただいたということも踏まえまして、東京都のほうではこのデザインの工夫、アイデアを広く募集することにしましたということでございます。
募集については、この間お配りしたチラシにもご案内させていただいておりますけれども、この景観への配慮とか、それから室内からの眺望とかそういったこと、それから高さを軽減する方法など幅広くデザインについて募集しますと。また、応募資格については問いません、どなたでも応募できますと。応募期間については、2月25日から3月の25日までということでございます。その後については、本年の6月の初旬から中旬にかけて公園利用者、都民等の投票、それから、6月下旬にはアイデアの決定、表彰を行っていきたいというようなことでございます。
◆間宮由美 委員 当初のその2階建てについてのイメージが平屋などがいいのではないかなどのご意見もあったということで、このような募集に至ったということで今お話がございました。その2階建てにはこだわらずに平屋というアイデアも含めて出してくださいということも言われているとお聞きをしています。このアイデア募集の内容をお聞きしますと、東京都が区民や関係者の声を大切にする立場に立ってくださっていると思うことができます。そして、それは何よりこの1年を通して粘り強く江戸川区としての意見を東京都につないできてくださった担当課のご尽力のおかげと思うところでございます。陳情者の方のご意見がこのように大切にされてよい方向へ向かうということは、共生社会をつくるということにも合致することと考えます。
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【第88号:住民に犠牲を強いるスーパー堤防構想は中止し、SDGsの理念に基づく人に優しい強化堤防(フロンティア堤防・アーマーレビー等)の採用を求める陳情】
◆間宮由美 委員 前回の審査の中でフロンティア堤防・アーマーレビー工法については、破堤に至るまでの時間を何とか保てるような効果はあるということ。また、速やかに復旧をするというときにも効果があるということ。しかし、現在の技術レベルでは高規格堤防以外に越水に耐えられる構造は確立されていないという国交省のコメントもあるとのご答弁をいただいております。
そうしますと、改めてお聞きをいたします。フロンティア堤防・アーマーレビー工法と高規格堤防とは何が一番違うことになりますでしょうか。
◎田中正淳 計画調整課長 構造的なものということでしょうか。それとも効果ということでございましょうか。
◆間宮由美 委員 両方です。
◎田中正淳 計画調整課長 構造的には、アーマーレビー、それからフロンティア工法は、堤防にいろいろなものを埋めたりくっつけたりして、越水した際にそういったものが壊れにくく、堤体自体が壊れにくくする、要するに破堤する時間を延ばす工法でございます。効能もそういうことです。
スーパー堤防、高規格堤防自体は、堤体を堤防の高さの30倍、30エッジ、土堤で延長しまして、それ自体が越水をしても堤防自体が壊れないと、そういう効果をもたらすもので、原則土堤、土で造るものです。
◆間宮由美 委員 そうしますと、アーマーレビー工法のほうでは、時間は保てるけれども、でも壊れる。壊れにくくはするけど壊れてしまう。でも、高規格堤防は壊れないというふうな今の技術であるということですか。
◎田中正淳 計画調整課長 そのとおりでございます。区内の7割がゼロメートル地帯。洗面器の底のような江戸川区においては、一旦破堤した場合、それが区民の生命、財産に及ぼす影響が非常に大きいので壊れない堤防ということで高規格堤防を区としても推奨しております。
◆間宮由美 委員 壊れないということ、今の技術のレベルでは高規格堤防が壊れないのだということで国交省もお話しされているということですが、その問題になっている一つとして、途中途中のところの高規格堤防となった場合に、間のところからの越水などについてはどう考えるかというのを最後にお聞かせください。
◎田中正淳 計画調整課長 当然、堤防というものは連続してつながることになって最大の効果をもたらしますので、理想としては高規格堤防が江戸川区の江戸川であれば右岸側から荒川の左岸側、そういったものが全て高規格堤防になるのが望ましい状況でございます。それで、つながらない場合も、確かにスーパー堤防の部分は越水しても壊れません。その間に在来の堤防が入っているのでそこは当然越水して破堤する可能性はございますが、スーパー堤防自体がそれがいわゆる一つの高台、高台まちづくりの高台としての機能を果たしますので、防災上の避難場所等に対する効果もございますので、必ずしも全部ができてなくても防災上、避難上どうかということであれば、それは十分機能する機能だと思っております。
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【第89号:都市計画道路補助第283号線拡幅計画の断念を求める陳情】
◆間宮由美 委員 50年前からの課題が今も残されており、しかも子どもたちの通学などにおける危険にも関わっているということがこの間の委員会で明らかにされてきました。一方、陳情者の方々は、静かな環境を破壊するかのような計画は断固撤回とおっしゃっています。大切なことはそこにある乖離を埋めることではないかと思っています。区としては、学校などからも寄せられている現在のその危険性について改めて住民の方々にお伝えをする。住民としては、それが受け入れられることであるのかどうかを改めて検討をする。今の環境がどのように壊されると思うかをしっかりと区に対して伝える。もちろん陳情審査もその過程の一つだと思います。しかし、住民の方々と区の担当者の方々が直接にお話しされる機会を改めてお持ちになることはできないでしょうか。
◎田中正淳 計画調整課長 今まで都市計画道路を整備進める場合は、必ずその事前の説明会、それから測量の前の説明会とか数を重ねてやってきておりますし、それから実際に事業を始めるときにも地先の方、一軒一軒丁寧にご説明をしながら事業を進めておりますので、今ご質問のとおり、区民の方々には丁寧に対応をしながら事業を進めていきたいと思っております。
また、これ四次事業化路線ではございませんので、五次事業化になる際もそういった区民の方への理解等を深めるようなことはしていきたいと思っております。
◆間宮由美 委員 それは存じております。ただ、こうして陳情として出てきて、そしてまた署名もたくさん一緒に付いているということで、多くの方々が不安をお持ちだと思います。ですから、私は区からも改めてお話ししましょうというふうに持ちかけてくださったらいいなと思いますし、また、住民から先ほど一軒一軒にとおっしゃったんですけれども、やはり一人で意見を言うというのはなかなか難しいことかと思うんですね。ですから、説明会というのをもし住民の方々が区とお話がしたいということで要望があった場合には、今までの何回かの説明会とはまた別に区として受けてくださるということはできるのでしょうか。
◎田中正淳 計画調整課長 まだ事業化路線として決まっておりませんので、そこを検討する段階でそういったものがどの程度必要か、そういったものを検証しながら考えていきたいと思います。
今の段階で先行して四次、令和7年度までに着手するという四次事業化路線に入っておりませんので、現時点でそういうことは考えておりません。
◆間宮由美 委員 私はこうして陳情として既に出てきておりますので、事業化する前であっても意見を聞くということは大事なことではないかと思います。お互いがお話しできる機会を持つということが、やっぱり事業を進めるにしても進め方にしてもよい方向が生まれると思いますので、ぜひそのような機会を持っていただけたらいいのではないかなと思いました。
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【第98号:篠崎公園地区まちづくりにおける補助第288号線ボックスカルバートの見直しを求める陳情】
◆間宮由美 委員 前回の審議のご答弁によりますと、浸水域より上部の道路があればそこは浸水しないので輸送経路としての利点はある。しかし、それを考慮しても区民の避難場所がない中で、広域的に利用するのがよりベターであると考え、ボックスカルバートの形になっているとのことでした。
昨日、委員会として視察させていただいた篠崎公園の高台化のために新たに造る道路は、ボックスカルバートにしないと思いますが、それはなぜでしょうか。
◎田中正淳 計画調整課長 公園の中の道路は、あれは暫定でいわゆる今の駐車場、東側の駐車場やテニスコート、そういったものをそこに盛土してきますので、今ちょうどUの字型みたいな形で丸く通っている道路がそこが使えなくなりますので、それの機能を補完する意味での暫定道路です。あれが今後永久にあるわけではございません。飽くまでも暫定の道路でございます。江戸川区が区道として暫定的に管理する、そういうものでございます。
◆間宮由美 委員 暫定であるとはいっても、どれぐらいの期間、その暫定のままであるかということは今のところ何年ぐらいとなっていますでしょうか。
◎高橋博 幸区画整理課長 今の予定ですと、暫定につきましては今この審議しています都市計画道路288号線が開通するまで暫定でありますので、おおむね10年ぐらいはかかるのかなという予想を立てております。
◆間宮由美 委員 おおむね10年ということですが、それよりも長くかかる可能性もあるということもお聞きをしています。暫定ということなので、ボックスカルバートではないんだということで確かにそうなのかなと思いましたが、実際のところ篠崎公園の中をちょうど走る道路となって、288号線の場合には、公園の上を通ることで公園を分断してしまう。分断せずに広域的に利用することができなくなってしまうのはもったいないので、ボックスカルバートにするということでしたが、やっぱり10年をどう見るかではあるんですけれども、その上に道路ができるということでありますから、そこを検証した上でもいいのではないかなと思います。公園自体を分断する道路を造るということに今回新しい道路を暫定ではあるけど造るので、それを検証してこれでも大丈夫だというふうになればボックスカルバートにわざわざする必要もなくなるのかもしれないと思うので、検証をしていただきたいと思うところです。
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【区LINE公式アカウントへの「損傷を投稿」機能追加について】
◆間宮由美 委員 まず、損傷投稿についてですけれども、区民とともにつくる江戸川区、本当に共生社会につながっていると思います。
お聞きをしたいのは、コミュニティ交通についてです。コミュニティ交通が始まるということで、実証実験が始まるということで非常に喜ばれていると思います。予算特別委員会の中でも、シルバーパスが使えないということで、使えるようにというご要望があったかと思います。改めてそのシルバーパスが使えない理由をまずお聞かせください。
◎武藤剛 まちづくり調整課長 今回の実証実験では、区が主体で実施するものでございます。地方公共団体が主体で運行するもの、地方公共団体のほうから主として費用を捻出するものについては、対象とならないこととなっておるところでございます。
◆間宮由美 委員 事業効果を検証するとなりますと、そのシルバーパスが使えないと正確な実証実験にならないのではないかというふうに思ったわけです。シルバーパスができたときに、高齢者の方がお家に引き籠もったりしないで自由にお外に出ていけるようにというふうに言われていたのを思い出しますが、その方たちが、そのシルバーパスを使わずにお出かけにもしならないとなると、正確な実証実験になるだろうかというふうに思うところです。先ほどのお答えからすると、どうしたらそのシルバーパスが使えるようになるかということなんですが、何か方法はないものでしょうか。
◎武藤剛 まちづくり調整課長 今後、本格運行に移行していけば、自立した路線バスになりますので、そういったときには利用を検討することができます。ほかの一般路線バスとしてですね。そのためにも、今回、実証実験では使えないんですけど、くすのきクラブ等で同じようなご意見を頂戴しているのは確かでございます。ただ、今回の実証実験においては、しっかり地域として乗っていただきたいということもございますので、やはり本格運行にいかにつなげていくかというところで、議論はさせていただいているところなんです。その中でも、今回、実証実験としてはまあ仕方ないから、しっかり本格運行につながるように皆さん頑張りましょうというようなところで、くすのきクラブのほうからも、ぜひ頑張っていきましょうというような力強いご支援のお言葉をいただいているというような状況でございます。
◆間宮由美 委員 本格運行につなげるためにも、実証実験でどれぐらいのその乗客があるかということが必要だと思うわけですけれども、やはりシルバーパスが使えるようになると、実際のところというのは、本当に正確に分かるのではないかなと思いますので、ちょっと改めて考えられるところがないか、お考え、ご検討いただきたいと思います。ただ、地域の方々が頑張ってという、頑張って乗っていこうということではあるので、それはそれでそうしていただくしか今はないのかもしれないんですけれども、ちょっと改めてご検討いただければと思います。
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