補食(おやつ)をなくすと江戸川区が決断をしたのは、6年前でした。そのこととともに、学童クラブについても大きく変わろうとしました。わたしは、本会議で反対討論に立ちました。
補食をなくさないで!復活させて!その区民の声は大きくなり続け、そして、いよいよ来年度から、捕食の復活となります。
大切なものは無くさない。大切なものは維持していく。区と区議会が大きく変わってきているのだと実感します。
明日は、予算特別委員会7日目。教育費です。皆さんの声を行政へつなげるために、頑張ります。
2014-12-28のわたしが本会議場で述べた反対討論です。
江戸川区議会第3回定例本会議 第74号議案「江戸川区すくすくスクール事業条例に対する反対討論」間宮由美
74号議案に対する反対討論を行ないます。
昭和50年(1975年)、当時の中里喜一江戸川区長が提出者となり、全会一致で可決された「江戸川区学童クラブ条例」が、39年という時を経て、今議会でまさに廃止されようとしています。
勿論、変化をしていくことを押しとどめるものではありません。しかし、なくしてならないものは、確かにあると感じております。
「学童クラブ条例」は47回の改正を経て、今日に至っています。
改正の中では、当初入っていなかった「児童福祉法の規定に基づき」という文言が加わりました。そして、「家庭において保護者の適切な保護を受けることのできない児童に対し」て、「健全な育成を図るために」「必要な生活指導等を行なう」ということが、児童福祉法の規定に基づき、明確にされました。
今回、74号議案の付則において、「学童クラブ事業条例を廃止する」と書かれています。そして、条例本体に「学童クラブ事業」としてもりこまれました。
とすると、学童も残るし、変わらないのでは、ととることもできます。しかし、本当にそうでしょうか。
そこには「児童福祉法」の文言も、「必要な生活指導等を行なう」という一文もありません。
また、この廃止に先駆けて行なわれた学童クラブでの補食、おやつの廃止では、学童の子とすくすくの子を分け隔てしないということが、再三言われてきました。
分け隔てしない、どの子も一緒、それはとてもよいことのように思います。
しかし、学童に行く子と、すくすくに行く子との大きな違いの一つは、行きたいときだけ行けばよいのではなく、学童に行く子は毎日必ずそこへ行き、そこで過ごさなければならないということです。
それは、保護者が就労その他の理由の中で、子どもへの適切な保護を与えられない時間があるからです。ですからその時間を、これまで学童クラブが担い、「生活指導を行う」として規定されてきたのだと考えます。
生活指導の一つでもある補食、おやつをなくす、ということについては、子どもにアンケートをとれば、ほしいという声もでるだろうという意見が、教育委員会でありながらも、子どもへのアンケートは行なってはいないとのことです。
子どもには「意見表明権」があります。そして子どもには、そのような権利があることを知らせなければなりません。これは「国連子どもの権利条約」です。
国連子どもの権利条約は、2014年、パレスチナが加わり、8月現在、194の締約国・地域となりました。
日本も批准をしていますから、日本は、国として、すべての子どもたちの権利について定めたこの条約の実行と進捗状況についての報告をする義務があります。
子どもたちは、「生きる権利」「守られる権利」「育つ権利」「参加する権利」という四つの柱の権利をもっています。
その中で、自分に関係のある事柄について子どもが意見を表すことができるということが、明確に記されているのです。勿論そのときには、家族や地域社会の一員としてのルールを守って行動する義務があることも言うまでもありません。
おやつは本当にいるか、いらないのか、あるいは学童クラブでどのように過ごすことを望むのか、子ども自身から意見を聞く、その立場に大人が立ちきる必要があると考えます。
さらに親の立場からしても、働きたいから子どもをあきらめる、あるいは、子どもが欲しいから仕事をあきらめる、そんな理不尽な選択をしなくてすむように、社会全体で、そして一番身近な江戸川区で、親たちを支えていくことは、どんなに大切なことでしょう。
最後になりますが、「すくすくスクール」そのものは、地域住民と保護者、そこに関わる方々の協力の中で、どの子にも学校という安心できる環境の中ですごせる放課後をつくりだして頂きました。「すくすくスクール」を、すべての学校内につくり発展させてこられた、地域のみなさんと江戸川区に、改めて敬意を表します。
そして、だからこそ、すくすくスクールも、学童も、さらに発展させる必要があると考えます。
今回の学童クラブ条例の廃止は、提案されてわずか34日での決定です。子どもは勿論のこと、大人もまた十分な話し合いをしたとは思えません。ですから今回は、このまま通すわけには参りません。
明確に反対の意思を表明し、議員各位のご賛同をお願いしまして、討論を終わります。