会議 | 令和5年 第1回 定例会-02月21日-03号 |
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日付 | 令和5年02月21日(火) |
開会 | 午後1時 |
閉会 | |
場所 | |
案件 | 日程第一 議 案 第四十八号議案 令和五年度江戸川区一般会計補正予算(第一号) 第四十九号議案 令和五年度江戸川区国民健康保険事業特別会計補正予算(第一号) 第五十号議案 江戸川区国民健康保険条例の一部を改正する条例 日程第二 一般質問 1 藤 澤 進 一 議員 2 太 田 公 弘 議員 3 小 林 あすか 議員 4 牧 野 けんじ 議員 5 伊 藤 ひとみ 議員 6 金 井 しげる 議員 7 間 宮 由 美 議員 日程第三 陳 情 第百三十七号・第百三十八号・第百四十号 |
【日程第二 一般質問】
◆十三番(間宮由美 議員) 区民の皆さんの願いを受けて、江戸川区議会議員として働かせていただき、今期四年が完了しようとしています。この四年間、ここにおられる四十名の議員の皆さんがそうであるように、私もまた、区民の方々の幸せのために活動してまいりました。私自身は、毎日ご相談をお受けしております。発達に心配のある子の療育のこと、高齢のご両親の介護のこと、病気の家族のこと、ご夫婦のこと、仕事のこと、外国にルーツを持つ方や子どもたちからのご相談も増えています。それぞれの方がほっとして笑顔になることが、本当にうれしい毎日です。そして、その解決のために一緒に考えていてくださるのが区役所職員の方々です。どんなに心強いことでしょう。
だからこそ、区民のために働く職員の方々が、理不尽なことに心や体を壊すことなく、健康で楽しく働いていただきたいと思っています。ですから、決裁の方法の変更、部課長が議員参集板の前にわざわざ来なくても議員の来庁を知ることができるシステムの構築などもお伝えをし、改善が図られてきました。
ご相談をお聞きすることは、区政のどこを変えることが、より良い生活に繋がるかが分かることでもあると思っています。今回の予算案では、お悔やみコーナーなどワンストップで完結する窓口サービスが提案されています。特に、悲しみのときには、それはありがたいことで、離婚のとき、ひとり親になったときなども一か所で全てが済むように、更に進めていただければと思います。
また、長年の悲願であった項目への予算もつけられました。
その一つが、「町会・自治会会館への建設等費用助成」です。これまで地域活動の拠点であるということは同じであるにもかかわらず、町会会館と地区会館に対する助成の違いが長年の課題となっておりました。地区会館は区所有の区立施設ということで、大規模修繕の費用は全額区から支出され、区の管理の下、工事が実施されています。一方、町会会館は一つの町会が所有する建物なので、建て替えも、修繕も、耐震補強も、全て自前で行わなければなりません。町会会館も地区会館も同じように、町会・自治会をはじめとした地域活動を担う、区民の皆さんにとって大切な施設です。
このたび、その課題が解消されることとなることは、大変喜ばしいことであります。一町会当たり一千万円までの助成として、増改築、維持改修、耐震補強などに出る方向が予算案として示されました。このことは、多くの町会関係者の方々の悲願の達成であり、すでに多くの町会関係者の方々から、喜びの声が届いています。
しかし、内容を見ますと、助成を受けるためには、町会・自治会を「法人化する」という条件がついています。個人名義であると、相続時などトラブルでこじれることがあります。しかし、法人名義とすることで、勝手に売ってしまうなどということができなくなります。ですから、法人化が必要ないとは考えません。
しかし、江戸川区内二百七十四町会自治会のうち、現在、法人化されているのは三十四町会・自治会であるということからしても、法人化そのものに難しい面があることも事実です。町会員であるなしにかかわらず、その町会エリアに住む方の半数から同意を得るということも必要になります。ですから、この法人化については、町会自治会へのご援助をお願いしたいと考えます。
今回、町会・自治会会館への助成について、予算案を提案されたことは、これからの町会・自治会に対して、日常時に、更には災害時も含めて、大いに期待するものがあることと存じます。ここへかける期待について、お聞かせください。
次に、「地区防災計画」についてお聞きします。
「福祉避難所」は、直接避難することのできる位置付けと変わりました。対象は、介護度五の高齢者や、重い障害を持つ人々になります。
「福祉避難所」の対象には至らないけれども、一人で避難できない方については、学校避難所の教室に「福祉避難室」が設置されることになりました。しかし、学校避難所の「福祉避難室」に行くにあたり、自宅から一人では移動できない方はどうしたらよいのでしょうか。
避難所については、「避難所運営協議会」が進みつつあります。しかし、避難先までの移動支援、あるいは在宅避難については、「避難所運営協議会」だけで担うことは困難です。では、公助で避難の支援ができるかというと、全員に対してはとても無理なことです。ケアマネさんや障害児者支援の方々からも、実際にどうしたらよいのか、とても自分たちだけでは無理であるという声も上がっています。
ですから、行なっておくべきことは、要支援者の把握や対応方針をあらかじめ考えておくこと、そして、公助、共助、自助、それぞれの役割をそれぞれが整理をし、どのように連携するかを考えておくことが必要です。特に発災からの七十二時間、人命を第一に、地域の安全を第一にと考えたときに、発災後、誰がどのように動くことができるのか、様々な場面を考えておかなくてはなりません。
避難所においては、避難所立ち上げ職員が、早く避難してくる人の協力を得て、受付の場所、受付の方法、掲示物などを準備しておかなくてはなりません。避難者自身に協力を求めること、初期に避難してきた人には立ち上げを手伝うという理解も浸透させておくことが必要です。そして、その場で誰でも協力できるように、誰もが分かりやすいマニュアルを用意することも大事なことです。
一方で、在宅避難者がいます。町会・自治会は、そこも考えなければなりません。災害が起きたときに、町会はどのように動けばよいのか、在宅避難者への物資の供給はどうしたらよいのか、一人では動けない人へはどのような支援をすればよいのか、シミュレーションをしておくべきことはたくさんあります。更に、水害と地震、これも分けて考えなければなりません。
そこで必要となるのが、町会・自治会など地域コミュニティ単位の「共助の力としての計画」である「地区防災計画」です。町会・自治会、あるいはマンション単位で、共助のあり方、役割をあらかじめ整理しておくことで、学校避難所との連携を含め、在宅避難についての役割を担うことができることになると考えます。江戸川区としても、この「地区防災計画」を町会・自治会、あるいはマンション管理組合などを中心に策定しようと進めています。現在、策定が済んだのは五町会・自治会団体、策定中は二町会・自治会です。「地区防災計画」は、自分たちの町会・自治会から誰一人も亡くなる人を出さない。関連死も出さない。そのために、今から考えておくべき「共助の計画」なのだと思います。
この「地区防災計画」づくりは、急がなくてはなりません。各町会・自治会・地域コミュニティで作るための援助を、江戸川区として、更に強めていただきたいと考えます。区としては、どのように進めていかれるでしょうか。お聞かせください。
次に、「アスベスト対策」についてお聞きします。
国のアスベスト対策強化に先駆けて、江戸川区は「解体工事等事前周知要項」を平成十八年に制定し、解体工事業者に対して、吹き付け材にアスベストが含まれているかどうかの調査結果を区に届け出るよう指導を始めました。
更に、国が平成二十一年に創設をした「住宅、建築物安全ストック形成事業」により、補助金交付を開始したことを受けて、アスベスト除去費用の助成を始めました。この助成を始めてほしいという本会議での質問に対して、当時の都市開発部長、現在区参事、新村技監が、「補助の必要についても検討してまいりたい」とお答えくださり、その翌々年に、この補助制度が始まり、喜びの声をたくさんいただいたことを覚えております。
ところが、実際に始まってみると、残念ながら、現在の実績はゼロです。それは、必要ない制度だからではありません。使い勝手がよくないのだと思われます。それは、この助成金がレベル1の建材のみにしか使えず、しかも、アスベスト除去のためのものであり、解体には使えないということが要因だと思われます。
そもそもアスベストが使われている建物は、古い建物でありますから、除去するために多額の費用を使うなら、解体して建て替えたほうがよいと思うことは当然とも言えます。
現在、一般住宅に使われているアスベストは、ほとんどがレベル3の建材です。しかし、レベル3の建材であったとしても、対策義務は変わりなくあります。調査費用、飛散防止対策費用、産廃費用と、その経費は多岐にわたります。ですから、アスベスト除去のための助成制度をレベル3まで広げること、解体にも使えるようにすること、それに伴い、調査費助成についても、レベル3まで広げることを求めるものです。いかがでしょうか。
更に、昨年四月からは、レベルに関係なく、露出していない飛散性アスベスト、いわゆる封じ込めがされたアスベストが使われているレベル3の建材も含め、百万円以上の改修工事、または八十平米以上の解体工事に際して、事前調査の報告義務が課せられました。
事前調査が厳密になったことにより、労働安全衛生法で作業員の暴露防止を強化し、大気汚染防止法で住民の暴露防止を強化することになります。国を挙げて暴露防止対策を行うことは、もちろん評価できます。
しかし、そもそも、イギリスでは一九二四年から、ドイツでは一九三八年から、アスベストへの対応が始まっていたにもかかわらず、日本におけるアスベストの対応は四十年近くも遅れていました。そして、その対策がされていない間にも、危険なものということを知らされずに使い続けてきたのです。それを今になって、除去するための大きな費用負担を、国民、区民、工事業者、そして地方自治体にだけ強いるということについてがそもそもの問題であり、国こそがきちんと助成すべき問題です。
更に、今回広げられたレベル3という建材がどういうものかというと、Pタイルの床材、壁紙、壁紙をつけるのり、屋根材などです。平常時には、何も問題はありません。しかし、傷ついたとき、工事をするときなどには飛散する可能性が出てくるということになります。
二〇〇六年以前の建物は、木造であってもアスベストが含有されている可能性があるということが明らかになっています。ですから、調査する費用とアスベストがあれば取り除く費用、そして、それを処分する費用が必要になります。
そこで問題になることは、多くの区民の方がこのことを知らないということです。そのため、法令どおりにアスベスト調査、アスベスト除去費用、アスベスト処分費用を見積もりに入れる業者と、それらを入れずに安価な見積もりを出す業者がいることがすでに問題となっています。そのため、適正な価格の見積もりを出しても理解が得られないということが出てきています。これでは公平な価格競争にはなりませんし、更には、飛散を防ぐことができず、健康被害を起こさないための対策にはなりません。ですから、トラブル回避のためにも、アスベスト対策における作業には適正な費用が必要であるということの周知をお願いするものです。いかがでしょうか。
最後に、スケートパークについてお聞きをします。
スケートパークが欲しい。誰もが安心してすべることのできる場所が欲しいと考えた青少年たちは、署名を作り、学校で、職場で、ショップで、地域でと署名に協力をお願いし、そして、江戸川区に提出をしました。全ての会派の賛成で、二〇〇〇年十月には「私たちが気軽に利用できる施設をつくるための請願」が趣旨採択、二〇〇三年三月には「スケートパークの設置を求める陳情」が再び趣旨採択されました。そして、区としても、当時は教育委員会が中心となって場所を探し始めてくださったものの、この二十三年間、つくることはできずにいました。
しかし、この度初めて「スケートパーク」の設置が予算案に盛り込まれました。このことは、当時中学生、高校生で、今は立派なおとなになった方たちにとっても、そして、スケートボードやインラインに魅力を感じている人たちにとっても、感慨深いものでございます。青少年の長年の要望に合致するものと考えます。現在の計画内容と基本構想、基本計画などに寄せられた区民の意見や反応、そして、今後どのように取組みを進めていかれるか、お聞かせください。
以上で一回目の質問を終わります。
○副議長(堀江創一 議員) 斉藤区長。
〔斉藤 猛区長登壇〕
◎区長(斉藤猛) それでは、お答えをしてまいります。
まず一点目、町会・自治会会館への建設費等の費用助成についてのご質問でございます。
町会・自治会会館ですけれども、日常的な会合、夜警の詰め所、盆踊り、餅つき、模擬店の下ごしらえの場所、もう町会・自治会活動だけではなくて、くすのきクラブや子ども会の活動場所としても利用されております。また、町会・自治会によっては、まつりの用品、災害用の備蓄品常備場所としても利用されております。様々な利用をされているということですけれども。
今回、費用の助成を行うこの要件で、町会・自治会の法人化が必要だということでお願いをしているところでございまして、私ども、法人化は進めていただきたい、そういうふうに思っているところでございます。これは、相続のときに様々なトラブルが今まであったということで、それを何とか避けたい、要は持続可能な町会・自治会活動を継続するには、やはり法人化をしていただくというのが一番望ましいだろうというふうに考えていることが背景にございます。今回も、こういった事業を創設するに当たりまして、法人化が進むように、行政としても支援をしていきたいというふうに思っているところでございます。これからも町会・自治会会館が地域の方々にとって様々な場面で集える拠点として利用されることで、活発な地域活動、そして、更なる地域活性化に繋がればというふうに考えております。
続きまして、地区防災計画についてのご質問です。
私どもの行政の課題として、地震、水害の対策は待ったなしでございます。その中で、地震や水害の対策、これだけやればよいということはないと思っております。しかもハード面でもいろいろございますし、ソフト面でもいろいろございます。これを両方うまくかみ合わせていかなければいけませんし、更に、これは重層的に仕組みを構築していく必要があるだろう、そういうふうに思っておりますし、そのために私たちも努力をしますし、そういった形で構築をしていただいている皆さんに支援をしていきたいというふうに思っております。
そういった中で、地区防災計画の必要性、これは大変高いものがあるというふうに思っております。そのために私たち、何をしていくかということなのですけれども、まずは周知・啓発活動ですね。この計画について、まず知っていただかないと話がまず始まりませんので、この地区防災計画について知っていただく、そして、必要性を感じていただく。これはやはり、それぞれが自主的に作っていただくことをご支援する立場なものですから、作りなさいという強制のものではない以上は、そういった形の周知・啓発活動というのは必要だと思っております。区民ニュースを作ったり、ホームページで制度の概要、あるいは防災士の派遣申請のことも入れておりますし、こういった作成の手引きなんかもホームページで公開をしているところでございます。
それと、あともう一つが策定の支援でございまして、これは防災士の方に地域に出向いていただいて、具体的な支援をしていただいているところでございます。そういった取組みの中で、まだ五つの町会でございますけれども、作っていただくことができまして、これを作ったことで近隣の町会にそれが繋がって広がっていくような、今、傾向もございます。ですので、こういった横の繋がり、紹介し合うというようなことも期待をしているところでございます。
そのほかにも、作成に当たりまして、ワークショップ、まち歩き、こういったことも行っていただいております。これからも実効性の高い計画策定に繋げていければというふうに思っております。
アスベストの対策につきましては、都市開発部長、環境部長からお答えをしてまいります。
最後に、スケートパークの設置に向けてということで、まず、計画の概要でございますけれども、スケートボードパーク、用途はスケボー、インライン、BMXでございますけれども、おおむね十七メートル掛ける十七メートルの二か所を設置予定をしております。受付兼ショップを設置して、器具の貸出やスクールも検討しております。騒音の配慮といたしまして、防護壁を設置したいというふうに考えております。
その上で基本構想、基本計画の案を公表いたしましたが、基本構想の段階では、一桁の肯定的な意見、一桁の否定的な意見ということでございまして、その中では、若干肯定的な意見が多かったということでありますけれども、基本計画の段階、今年になってから、こちらのほうは一桁ではなくて、全体で三桁のご意見をいただきまして、否定的な意見が肯定的な意見の倍あったということでございます。倍以上が否定的な意見だったということでございます。ここは重く受け止めなければいけないというふうに、私ども思っております。
そういった中で、今後のスケジュールなのですが、令和五年四月に基本構想、基本計画を今は案ですけれども、これを策定を進めていきたいと思っておりますし、令和五年、六年で詳細設計、令和六年から八年度で工事ということでございますけれども、そういった中でスケボーパークのスケジュールは、この幅の中で決めていきたいとは思っております。ただ、先ほど申し上げたとおり、賛否両論があるスケートボードパークでございますので、これはスムーズに進むかというと、そうではないというふうに考えております。これは行政がということではなくて、区民の皆さんの声がそうだということでございます。そこはこれから意見をよくお伺いをした上で進めていきたい、そういうふうに思っているところでございます。
以上です。
○副議長(堀江創一 議員) 眞分都市開発部長。
◎都市開発部長(眞分晴彦) アスベスト対策についてのご質問のうち、アスベスト除去工事助成の拡充についてお答えさせていただきます。
本区のアスベスト除去につきましては、議員さんのご発言の中にもございましたとおり、平成十八年に区の要綱を定めまして、床面積八十平米以上の解体工事を対象に、事前の調査、それから、その調査結果を現場に表示すること、そして区への届出を義務化し、適切な取扱いがされるよう取組みを続けてまいりました。
ご質問にございました除去工事助成につきましては、解体せずに引き続き使用する建築物で、飛散性の高いレベル1の建材が使用されている建物、その建物の中でも飛散が起きないように、そのレベル1のアスベストを除去することや囲い込みをすることを対象に行っておるものでございます。そうすることによりまして、建物利用者の方や周辺の健康被害を防止するということを目的に実施しているものでございます。
解体工事のアスベスト除去につきましては、建物所有者など建物を解体する方の責務であるというふうに考えておりますので、除去工事助成制度を拡充する予定はございません。
以上でございます。
○副議長(堀江創一 議員) 天沼環境部長。
◎環境部長(天沼浩) 私のほうからは、解体時のアスベストの検査について、お話をさせていただきます。
平成十七年当時、社会問題となったために、飛散性の高いアスベストを優先的に調査費助成制度として開始したものでございまして、今、都市開発部からもありましたように、こちらのほうは解体ですので、少し建材に入り込んでいるようなアスベストも飛散する場合があるということで、レベル1、レベル2まで調査をするというものでございます。今回、百万円までの、アスベストということに限らず解体工事ということで、範囲が広がったわけでございますけれども、つまりは、建材の中に完全に入り込んでいるアスベストについては量が分からないので、百万円というような範囲を設けて、国のほうも制度を設計しているようでございまして、私どものほうとしては、たとえ解体であっても、レベル3のものについては、飛散性は高くないという認識を現在持っておりまして、飛散性を基に考えているものですから、助成金の対象は、レベル3まで拡大するつもりはないということでございます。
それから、アスベスト工事について、まずは工事業者が発注者へ説明する、発注者というのは区民ですけれども、説明する責務がありまして、この工事業者への指導等については、東京都が業界団体へ出向いて周知を行ったり、ダイレクトメールでお知らせを行っている現状がございます。業界団体に対してですね。区民に対して、区としては、常時ホームページに都が作成した説明動画を掲載して、リンクを貼って都のほうに飛ばしているわけですけれども、今後は、議員さんのご指摘もございましたので、時に応じて、スポットで広報紙やSNSなどの広報媒体を通じて、お知らせ、注意喚起をしていきたいなというふうに思います。都と区で連携をして周知をしていきます。よろしくお願いします。
○副議長(堀江創一 議員) 間宮由美議員。
◆十三番(間宮由美 議員) ご丁寧なご答弁ありがとうございました。
まず、町会・自治会は江戸川区を支えて、住民が安心して暮らすためになくてはならないものだと思っています。法人化については、支援をしてくださるということでしたので、是非そこについてはお願いをしたいと思っております。
私の町会のことで恐縮ですが、実は昨年一月、これまで多大なご尽力をくださった町会長が急逝をされました。悲しみに暮れながらも町会活動をどうやって続けていくのか、人事をどうしていくのかということで、その後、八回にわたる会議を開きました。そして、私たちが出した結論は、現役でもできる町会活動にしていこうということでした。そして、八人の副会長体制が出来上がりました。しかも、ほとんどが四十代、五十代です。
それからは、コロナ禍ではあるものの、できない言い訳を考えるのではなくて、どうしたらできるかを考えようということで、夏にはお医者さんに立ち会っていただいて、全員が抗原検査を行い陰性を確認して、おみこしの渡御を行いました。感染を出さなかった経験から、十二月には、また全員の抗原検査を行って、お餅つきも行いました。
これまで綿々とつないできてくださった先輩たちがいてくださるからこそ、若い役員が自由に意見を交わしながら進んでいくことができています。そして、それは決して私たちの町会だけではございません。江戸川区の中のたくさんの町会・自治会が、その地域のためにどんなにかご努力をされています。そして、その拠点となる場所が、それぞれの町会・自治会会館であるということは言うまでもありません。
しかしながら、その拠点は老朽化もしており、雨漏り、畳のへこみ、耐震性の問題など抱えているものの、なかなかその維持改修には踏み出せないでいる会館も少なくありませんでした。ですから、今回の予算化は、これは本当に喜ばれています。
更に、災害時に在宅避難者との拠点ともなる会館であるにもかかわらず、都市開発部で行なっている耐震補強工事への助成、これは使うことができません。居住場所しか使うことができないという縛りを国が定めているからです。必要な助成は使えるように、国へ働きかけていただきたいと要望いたします。
一方、このたびの生活振興部における助成においては、耐震補強にも使えるものとしてくださっています。耐震補強工事については、先ほど、法人化の大切さをお話しいただいて、私もこれは、していくものと考えておりますが、だがしかし、耐震補強については、急ぐものでもあると思っております。ですから、せめて法人化を待たなくても耐震補強工事については、この助成を使えるようにできないものか、改めてご検討いただければと思うものです。
アスベスト対策についてです。周知などを丁寧にしてくださるということで、ありがとうございます。区としては、これまでアスベスト対策には精力的に取り組んでくださいました。ですから、レベル3まで広げる先駆者となっていただきたいと思っております。
先ほどのお答えで、レベル3であっても飛散性が高くないだろうということでお話がありました。でも、先ほど申し上げましたように、普通の住宅の壁の壁紙だったり、壁に使われているのりだったり、またPタイルであったり、そういったところに入っているということであります。普通のときには何でもないものでも、それがひと度傷つけば、そこからアスベストが出てくることになります。ですから、レベル3までということは、是非お願いしたいところです。
国が対策を怠ってきたという問題があるものの、国が動こうが動くまいが、アスベストは現存しておりますし、また、更には工事もされていきます。アスベストを使っている建物の解体のピーク、これは令和十年頃だとも言われています。アスベストはすぐに発症するものではなく、髪の毛の五千分の一とも言われる小さな小さな針のようなものが肺に入り、長くとどまって肺がんや悪性中皮腫などの苦しい健康被害が出るのが、それが数十年後。ですから、静かな時限爆弾とも言われています。働く人の健康を守る、施主さんの健康を守る、工事の近所の人たちを守る、そのためにも助成金と周知、これはどうぞ一体として進めていただけるよう改めて要望させていただくものです。
た、令和三年時点で封じ込めがされたアスベストが残る公的施設、これがまだ七施設あります。平常時は、心配はありません。しかし、災害時に建物が損傷したときに、飛散する恐れが残っています。飛散させないためにも、更に対策をとっていただきたいということも要望いたします。
スケートパークにつきましては、賛成ばかりではないということ、これもよく分かりました。否定的な意見については、どのような内容があったのか、これはまた改めて検証していくことになると思います。
私が思い出しますのは、スケートパークが欲しいといって頑張っていた青少年たちの行動なのです。今でこそオリンピックの種目になりまして、技が成功したときにはみんなでたたえ合う、あの笑顔の姿がテレビの中でも印象的でした。しかし、その二十数年前、当時は素行不良の子がやるものくらいに思われる向きもございました。しかし、そのとき江戸川区のスケーターの子たちは、パークができるまでの間、たくさんの人に認めてもらうにはどうしたらよいかと、西葛西駅の駅前に集まっては話し合い、そして、実はルールを決めていたのです。すべるときには、駅の乗降客がエスカレーターで下りてきたら止まって待つ、ボードが体から離れたら急いで取りに行く、ごみは地面に捨てない。当たり前のことなのですけれども、その当たり前のことをみんなで守って、自分たちって変な奴らではないのだと知ってもらって、そして、スケートパークをつくってもらおうと、年齢も学校も職場も違う青年たちがルールを決めて守っていました。
今回、予算化されようとしておりますが、大切にしてほしいことは、近くに暮らす方々との話合いです。つくってほしい側とそこに住む方々と、どちらも大事にしてほしいと思います。そのために、もし不安があれば解消できるように、音の問題ほか、実験も含めて、みんなで検証していただきたいと思います。区内には、アメリカのスケートパークを設計した方やオリンピックに選手として出られた方もおいでです。みんなの知恵を合わせることで、きっとよい方向が生まれると思っています。
最後に、「地区防災計画」についてですが、これは危機管理部の皆さんが積極的に進めようとしてくださっていることは、土日も夜も、町会などに助言しに行ってくださっていることから、私も承知をしております。
この「地区防災計画」は、災害時に役員だけではなくて、そこにいる誰かが中心となって動けるようにしておくための「共助の計画」です。ですから、そのためには、計画そのものをなるべく多くの人に関わってもらって作り上げることが必要だと思います。そして、作った計画を基に、何度も訓練をして、計画そのものを補充していくこと、これが必要になってくると思います。ぶっつけ本番でうまくいくということは、そうそうありません。ですから、計画をつくって終わりにするのではなくて、その後に訓練をしながら、変更し、訂正し、修正をしていく。人命尊重、治安の維持、これらを軸にして活動する方針をみんなが共有していけることが大事だと思っております。
一昨年から策定に向かった谷河内南町会さんは、「地区防災計画」をつくり上げてから、更に誰もが動ける計画にしていくために、様々な取組みを進めています。例えば、公園にあるかまどベンチ、これは使い方が分からないというところから始まりました。しかし、防災縁日、こういうものを開いて使っていくうちに、かまどベンチの使い方も分かってきました。そして、その取組みが評価されて、昨年には東京消防庁主催の地域の防火・防災功労賞において、受賞十七団体の一つとして優良賞をいただきました。
昨年からは、椿親和会さんがワークショップを繰り返しながら策定に向かってきました。一昨日の日曜日には五回目、最後のワークショップを行って、それぞれのテーブルで活発に意見が出されました。
これから策定に向かう松江二丁目町会は、まち歩きになるべくたくさんの方に参加してもらいながら、たくさんの人の力で町内の防災地図を作り上げようと考えています。
そこで、最後に再質問をさせていただきます。
周知、啓発、普及については、区民ニュースやホームページなどでも取り上げてくださっているというご答弁でございました。まず、知っていただくことを大切にしたいということでした。災害は、いつ来るかが分からない状況です。地区防災計画を江戸川区中で作り上げるための速度としては、どのようにお考えであるかということを改めてお聞かせください。
○副議長(堀江創一 議員) 町山危機管理部長。
◎危機管理部長(町山衛) 地区防災計画は、確かにスピード、いっぱいあったほうがいいと思いますが、ただ、実際作っている現状は、やはり半年から一年ぐらいということで、専門家を入れてがりがりつくるというのもありますが、やはりみんなで集まっていただいてまち歩きをして、ワークショップをして、更に課題を抽出した上で、顔の見える関係、そういうチームをつくって、それが冊子になる、そういうことでやっていますので、そういう意義を、顔の見える関係をまずやっていただきたいと思っていますので、スピードより魂の入った計画、そういうことを重点的にやっていきたいと考えております。
以上です。
○副議長(堀江創一 議員) 間宮由美議員。
◆十三番(間宮由美 議員) 魂を入れるにしても、まず、始めなければつくることができないと思います。「地区防災計画」については、やはり急ぐことが重要です。まだまだ知られていないというのが一番のネックだと思いますので、「共助の計画」に取り組んでいる地域の事例を取材して、区のホームページやSNSなどで発信するということとともに、連合町会などの場でも、是非お伝えも強めていただくように要望したいと思います。
本日、この質問をもちまして、この四年間の最後の本会議での質問が終了となります。議会事務局の方がご尽力くださった車椅子用昇降機を使い、本日は、車椅子のお母さんと中学生の息子さんが傍聴席に来てくださいました。避難の支援をさせていただいた十代のウクライナの女性と、その友人であるロシアの女性たちも来てくれました。ロシアの女性は、友人のいるウクライナへの攻撃に加担をしたくないと決意をして、日本へ来ました。そして、その彼女たちのために、すぐに食料を調達してくださったフードバンクの方もおいでくださいました。この江戸川区の中で、誰かが誰かのためになりたいと考え、行動をしています。江戸川区民はもちろんのこと、世界中の誰もが幸せになれるように、私もまた努力をしてまいります。
これにて本会議質問を終わります。
以上です。ありがとうございました。
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