会議 | 令和元年8月子育て・教育力向上特別委員会-08月01日-04号 |
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日付 | 令和元年8月1日(木) |
開会 | 午後1時30分 |
閉会 | 午後3時25分 |
場所 | 第4委員会室 |
案件 | 1 児童相談所について 2 執行部報告 (1)令和2年度区立保育園給食調理業務委託の実施園について |
【一時保護所について】
◆間宮由美 委員 これまで私がかかわってきました幼・小・中・高どの世代の子も、一時保護所から戻ってきた子どもたちは、「もう一時保護所に行きたくないの」と言いました。傷ついた子が一時保護所に行って、さらに傷つくということがあってはならないということをずっと思っておりました。それで、先日、文化センターで開いてくださった勉強会やまた、本日改めて区の目指す児相の方向をお聞きする中で、私はこれまでの児相、先日の勉強会でも課題をお話しいただきましたけれども、これまでの児相とは違う児相が江戸川区にはできるのだと実感をしました。だから、心からうれしいと思っておりますし、どんなにたくさんの子どもたちが救われるだろうというふうに思っております。どうぞこれからもよろしくお願いします。
質問は2点です。1点は、一時保護所への連れていき方についてです。いきなりさらわれるように連れていかれたと思っている子たちがいます。緊急性があるゆえとは思うのですけれども、しかし、行くとき、あるいは行ってから、子どもたちには丁寧に話をしてあげてほしいと思うのですが、残念ながら私のかかわった子たちは、なぜ一時保護所にいなければならないのかというのがわからないまま不安になっているように見受けられました。実際のところどうなっているのか、また、江戸川区としてはどのようにしていこうというお考えかということをお聞かせいただきたいと思います。
続いて、2点目は、親への支援のあり方についてです。先ほどのご説明の中でも、子どもを安全に家庭に帰すことができるように、ケースワークを子にも親にもしているというお話ではありました。また、今後についても、介入と支援を分けること、また、既に人材育成の計画もされて、既に行っているということも示していただきました。しかし、実際のところ、今、一時保護所に子どもがいる間、親への支援は特段ないまま、月日が過ぎているようにも思います。先日も若いご夫婦が、自分たちが悪かったならば、どこが悪いのか教えてほしい、教育プログラムを受けさせてほしいということを訴えたところ、そんなものはないと児相で言われたというふうにも言っておりました。子どもたちを家庭に戻すに当たって、親が何を考えてどのように行動をどう改めたらよいのかなどのプログラムというのは必要だと思うのですけれども、そこについての現状と、江戸川区としてはどのようにお考えであるか、改めてお聞かせいただければと思います。
◎茂木健司 一時保護所開設準備担当課長 連れていく方法、あるいは説明の方法についてはどうなのかという点についてお話し申し上げたいと思います。
一時保護ですから、多くの場合は緊急的に、しかも、子どもの意向よりも児童相談所の判断を優先させなければいけないという事態に多くの場合が置かれているのですね。ただ、そうは言っても、子どもにわかるように、しかも納得がいくように、繰り返し丁寧に説明していくということは、これは必ず必要なことで、いわゆる支援の中心になるような児童福祉司であるソーシャルワーカーが中心に行いますけれども、そこだけでも十分にできるとは考えておりません。当然、一時保護所の職員も日々、子どもと生活をともにしているわけですから、やはり、納得がいかないとか、もっと説明が欲しいとか、よくわからないとかといったところが日々の生活の中から把握できますので、一時保護所の職員と児童福祉司のほうが共同で繰り返し必要であれば、子どもたちに一時保護の必要性について丁寧に説明をしていくという方法は必ずとらなければいけないかなというふうに感じているところでございます。
◎木村浩之 児童相談所開設準備担当課長 親への支援についてですけれども、私の認識では、一時保護された後、児童福祉司の活動のメインは、親との面談を繰り返すことであると認識しています。例えば、虐待によって子どもを一時保護したときには、なぜそのような虐待を親がしてしまうのかということを明らかにするということを、面談を繰り返しながらして、それができないことはどういうことなのかということについても指導していくというようなことがあると思います。それと、親への教育のプログラムですけれども、東京都には、父親または母親への教育のプログラムがあるということを聞いております。都区の協議の中で、そのプログラムについては、特別区も利用させていただけるというような方向で今、調整を進めております。それに加えて、区で独自に教育プログラム、委託できる部分がないかということも、今、検討を進めているところです。
◆間宮由美 委員 今のお答えの前に、もう一つ、前回の委員会のときに、勉強会での職員の皆さんの感想を改めてここでお示しいただければということで申し上げていたのですけれども、それはいかがでございましょうか。
◎松尾広澄 子ども家庭部長 今、その件についてまとめている最中ですので、すみません。
◆間宮由美 委員 承知いたしました。では、今お答えがあったことについてなのですけれども、木村課長がおっしゃったように、私もそのようにしてくださっているものと思っていたというか、そのようにすべきなのだと思っていたのです。でも、実際のところ、親御さんたちと話しますと、そういったケースワークというのが、なかなかされておらず、子どもがいない間の1カ月、あるいは最長の2カ月の中でも、本当に1回とか2回とか、お話はするのだけれども、じゃあ、どういうことが苦しくてどういうことをしたらいいのだという話し合いまで至っていないということが実際は多いのではないかなというふうに感じているところです。ですから、それは人数の問題もあるかと思います。だけど、そこのところを変えていかないと、本来の形にしていかないと、戻ってからも同じことが繰り返されると思いますので、ぜひ、そこの部分について強めていただければというふうに思うところでございます。
あと、勉強会のときに茂木課長のほうからお話があった中で、「自分は言ったよ」という言ったかではなくて、相手がちゃんとわかったかということを大事にすることなのですというお話があったかと思いました。私は、だから、そこなのかなとも思うのですね。虐待をした親御さんが、やっぱり、福祉司さんがいろいろ話したとしても、しているかもしれない、でも、わかっていないだけかもしれない。それでも、やっぱりわかってもらうということが大切なのだと思うので、ぜひ、そこのところを強めていっていただきたいと思いますし、職員の方々が、先ほどお話あったように、江戸川区の中での本当に温かい児童相談所をつくるというところで意識に燃えて頑張っていただければと思うところです。今、いろいろなところに研修に行かれているということですが、研修先が基本ではなくて、そこでのやり方が全部いけないと言っているわけでは決してありません。だけど、そこではなくて、やっぱりそこに課題があることもきちんと意識しながら、江戸川区での児相をどうつくっていくかということで、戻ってきた職員の方々にこれからも頑張っていただきたいと思うところです。
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【幼児教育保育の無償化について】
◆間宮由美 委員 10月から始まります幼児教育保育の無償化についてですけれども、いよいよあと3カ月になったところなのですけれども、改めて確認をさせてください。
無償化と言っていますが、今よりも、もっと保育料が上がる負担増の家庭があると思います。どのくらいの方が負担増となりますでしょうか。
◎浅見英男 子育て支援課長 無償化で負担増というのは、保育園では、基本的にはないと思います。私立幼稚園で、今回、国の無償化が2万5,700円。その上に区が独自で上乗せをして、3万1,000円となります。ただ、区の私立幼稚園の中には、3万1,000円を超える幼稚園、保育料を設定しているところがありますので、そこの低所得者においては、大体、全体のうちの140名程度が今のところ負担増になるのではないかと。これは、いわゆる低所得者のうち、負担増になるのではないかと考えられます。
◆間宮由美 委員 3万1,000円を超える園で、今、低所得の方ということだったのですけれども、3万4,000円を超える園だと、低所得以外の方々、課税世帯の方々も、3万4,000円を超える園だと負担増になると思います。また、3万1,000円を超える園では、低所得非課税世帯の方々が負担増になるだろうということで、今、140名というお話がございました。この140名ということなのですが、一番高く考えたときに、3万1,000円を超えた園に行っているお子さんで生活保護の方がいた場合、一番高い3万6,000円だとすると、月に5,000円プラスになってしまうという考え方になるかと思うのですね。そこから考えた場合、入園するときに、入園してから後、毎月、最大でも今回は5,000円ですけども、例えば5,000円、あるいは3,000円でも、毎月プラスになるよ。保育料がプラスになるよということをわかっていて入園したわけではなかったと思うのですね。ですから、今回、過渡期の措置というのが必要になってくるのではないかと思うわけなのです。せめて、現在、入園している子どもたちの中で、全員になればいいのですけども、せめて非課税世帯だけでも、今の140名程度ということですが、その世帯だけでも何らかの措置としてご検討をいただけないかと思うところでございますが、いかがでしょうか。
◎松尾広澄 子ども家庭部長 おっしゃることはよくわかります。ただ、申し上げておかなきゃいけないことは、国の考え方を踏襲しているということを、まず申し上げなきゃいけないと思います。国は、今までは、幼稚園についても所得段階ごとに就園奨励費というのを入れて、それに我々の2万6,000円を足しながら、各園は自由設定の額を今しております。その中で、無償化になるとどうなるかというと、国は全世帯に、今までマックス就園奨励費2万5,700円、月額だったやつを、所得の高い層も含めて全世帯に2万5,700円を入れて、これで幼稚園の無償化ができるということを言っています。そして、その暁には、国はその無償化について、どうぞ、幼稚園は自由設定園であれば、どんな金額をつけてもいいですよ。でも、その差額は保護者への負担となります。あるいは、幼稚園が独自に下げることも必要になってきます。それは、各園で考えてください。というのが、これは国の考え方でありました。そこへいくと、うちは2万5,700円の平均額でいうと、ほとんどの園はかなりの保護者負担を強いることになってしまいますものですから、そこで我々としては、国が全国平均の2万5,700円であれば、江戸川区平均の3万1,000円まで何とか上げようということで、当初予算にも乗せていただいて、議会のご理解をいただいて、今、3万1,000円の線を出しています。そうすると、3万1,000円から出ている園、たしかに最高額は3万6,000円の園もありますが、国の考え方から言うと、その5,000円については、無償化後はそういう仕組みになってしまうのですよということが大前提です。ただし、今、間宮議員がおっしゃられたとおり、今入っていらっしゃる方々は、まさかそんなに上がるなんて、私、知らなかったわよということになりかねないということであります。園の自助努力にもご期待しつつ、そこの部分にはまだまだ実施までは時期がありますものですから、研究の余地はあるのかなというふうに思っております。
ただ、それを、これもちょっとお話ししておかなきゃいけません。じゃあ、新しく来年4月から入園する方が、じゃあ、5,000円の負担をどうするのだといったときは、もうそれは承知で入ってきているわけですから、そこについて恒常的な支援をする考えは、今、私は一切持っていません。
◆間宮由美 委員 全国平均よりもさらに3万1,000円という枠を設けてきたということで、これは非常に大事なことだと思います。ただ、部長からも今お話がありましたように、やっぱり、研究の余地があると思いますので、ぜひそこについて、3カ月という期間の中で、大変なご苦労になるかとは思いますけれども、ぜひご研究をお願いしたいと思っております。よろしくお願いいたします。
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