会議 | 令和2年予算特別委員会(第2日)-02月26日-02号 |
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日付 | 令和2年2月26日(水) |
開会 | 午前10時00分 |
閉会 | 午後5時49分 |
場所 | 第1委員会室 |
案件 | 令和2年度予算審査(第2日) 一般会計予算歳出 第1款 議会費、第2款 経営企画費、 第3款 新庁舎・大型施設建設推進費、 第4款 危機管理費、第5款 総務費 |
【福祉避難所について<情報の出し方について>】
◆間宮由美 委員 これまで二次避難所と位置付けられていた福祉避難所ですが、これは一斉開設をするという方向が出されています。それも含めまして、台風19号の課題については総力を挙げて検討を進めていただいているところですが、台風の季節が間もなくやってきます。そこで、2点まずお聞きをいたします。
一つは情報の出し方についてです。全ての人に情報を届けるためには、どれか一つで全てを賄うということは不可能です。しかし、全ての人に情報を届けたい、そのために庁用車へのスピーカー装備など4点を検討いただいているところです。そこにない広報の仕方ということで、防災無線そのものを聞こえるようにするためにということでお聞きをします。Jアラートの放送テストがありますが、これがチャンスだということを本会議でも申し上げました。防災無線がどの風向きのときにどこでどのように聞こえているか、あるいは聞こえていないか、これを区内にいる皆さんから情報を送ってもらうということです。Jアラートのテストのたびごとに聞こえの情報を送ってもらうということで、防災無線の貴重な資料となると思うのです。ご検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎本多吉成 防災危機管理課長 当然、委員がおっしゃるとおり防災無線の鳴らす機会というのが少ないということでございます。現在、年6回試験放送させていただいておるところでございますが、そういった機会を捉えまして聞こえづらいというところのご意見、区民の方からのご意見もいただいておりますので、そういったところを実際に職員が聞きに行ったりということもさせていただいております。そういったこともまとめて、聞こえづらいという意見もまとめた上で、聞こえないエリアというんですか、そういったことも把握するということでございまして、先ほどお話ありました補正予算で計上させていただいた庁用車のスピーカーを使っての警戒活動、そういった情報の発信を、そういったところを重点的にやっていこうというふうに考えております。
◆間宮由美 委員 Jアラートのテスト時のたびに、皆さんから何人かからの声というのは確かに届いているんだと思います、区民の方から。そのたびに、区全体に網を張って500メートルメッシュとかそういうものをつくりながら、ツイッターとかそういったところ、SNSとかでもいいので、今1階にいるよ、2階にいるよ、あるいは窓を閉めていたよ、自分は道路のそばだよ、家の中にいるよ、そういったことを全部ちょっと簡単に書き込めるようにして全体から送ってもらうというのがきっといいと思います。私一人のところにさえも、そのたびごとに聞こえた、聞こえないというのでたくさん入ってくるんです。だから、区としてやろうというふうに出すことで、貴重な資料がそのたびごとに集まっていくと思いますので、ぜひお願いします。
また、もう一つは、防災無線だけではやはり聞こえない箇所は必ずあると思います。SNSが使えない方へ有効なのが、以前お見せしました緊急告知受信機です。緊急時に自動で起動するので、区内では349施設、855台が配備されています。特に私立保育園では協会としてお知らせをしたので各園で177台独自に購入されています。もちろん補助がつけばそれはいいんですけれども、でも私は補助はつかないとしても、まずはこのような機械があるということをお知らせしていただきたいと考えます。事前に申し込みをしていただいて、それでその日までに申し込んだ方の分をつくるという受注生産、こういうふうにすることで実現可能だと思うんですが、いかがでしょうか。
◎本多吉成 防災危機管理課長 委員おっしゃるとおり一つの方法だと思いますので、そこは研究していきたいと思います。この販売についてはFMえどがわがつくっておりますので、そことのつなぎに関しては行わさせていただきたいと思っております。
◆間宮由美 委員 よろしくお願いします。
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【ペットの同行避難について】
◎本多吉成 防災危機管理課長 ペットの同行避難につきましては、その19号におきまして対応が違っていたということでご意見いただいておりまして、現在、担当部署と協議を進めているところでございます。現在決まったことがないものですから、この場で発言できないところでございますが、検討中ということでございます。
◆間宮由美 委員 検討はスピードを速めて行っていただきたいと思います。やっぱり台風が間近に迫ってきますので。19号のときにはペットとの同行避難については受け入れ場所がまちまちで2校が屋外、屋外ということはペットの生死が心配されます。それから、28校がオープンスペース、体育館、廊下、階段、昇降口ということで、ここであると今度はアレルギーの方や動物が嫌いな方々のことが心配です。動物を好きな人も嫌いな人も両者とも救う、両者とも切り捨てない、そのためにはやはりルールづくりが必要なんだと思います。被災地を回って動物の救護をされてきた江戸川の獣医師さんですが、お話を伺っています。感染やアレルギーを防ぐためには、医学的見地に基づく衛生管理を踏まえた上での仕組みづくりが必要だと。具体的には入り口を分けること、それから建物内では飼い主とペットが一緒にいるということ、ここが基本になってきているといいます。ぜひルールを早くにつくって各学校でそのルールに基づいてどうしたらいいかを台風前に決められるようによろしくお願いしたいと思います。
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◆間宮由美 委員 消防団小屋が80カ所のうち51カ所が1階であるということが資料によりわかりました。水害のときにはどのように資機材を守りそこに参集する消防団員を守るのか、東京都や消防署の指揮下ではありますが、区民の命を守るために参集する団員のことですので、お考えをお聞かせください。
◎山田康友 地域防災課長 委員ご指摘の課題なんですけども、非常に難しい課題だと認識をしております。
この課題につきましては、消防署とも情報を共有をいたしまして、風水害の発生の早い段階で、必要な資機材を浸水しない場所に移動させるような措置を取っていくということが必要だというふうに考えてございます。
◆間宮由美 委員 大変古い消防団小屋もたくさんあります。ですので、そこも踏まえて建て替えということにもそれぞれの分団の方からのご要望をよく聞いて、消防署と一緒に実現に向けていっていただきたいと思います。
このたびの台風19号のときには、まだ子どもが小さいとか、それから家族がいるから死ねないんだということで、実はそのあつれきが幾つか出てきたということを聞いています。いただいた資料の中で、自己都合で退任された方がこの3年間で139人おられます。その中には、続けたいけれど続けられないという理由がそれぞれありますが、そこにも解決ができるよう、お力添えをお願いしたいと思っています。
最後に、町会・自治会ごとの防災訓練についてですが、訓練の質を高めるということとともに、そもそも全町会のうち約2割が防災訓練を行っていないということで不安に思う住民の方も出てきています。ここには、区としてぜひ声かけもしながら訓練ができるように援助をお願いしたいと思います。
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【職員研修について】
◆間宮由美 委員 職員研修についてお聞きします。
研修でこんなことを勉強してきましたと生き生きと職員の方から聞くことがたびたびございました。職員研修が非常に充実しているのだということを感じていました。資料では年間532回延べ1万3,000人を超える研修があるとのことです。この中で、職場づくりという観点の研修はどのようにされているでしょうか。
◎須田賢治 職員課長 職場づくり、いろいろな観点がございますが、例えば、パワーハラスメント、それからセクシャルハラスメントといった、職場の中でふだんから風通しのいい職場をつくっていこうと、そのことでそういうものを防いでいこうというようなことで研修を行っているものでございます。
◆間宮由美 委員 メンタルで休職されている職員はこの3年間で125名との資料が出ています。私のところにもさまざまなご相談が寄せられて、その中には休職手前の方もおいでです。理由も解決方法もそれぞれ違いますけれども、改善できることの一つに職場環境があると思うんですね。例えば、挨拶も返してくれないとかあんたが弱いからいけないのよとどなる人がいるのと、苦しいよね、話聞くよ、そういうふうに一緒に考えようとしてくれる人がいるのでは、心の折れ方というのは全く違うと思います。ですので、上司だけでなくて職員誰もが繰り返しともに勉強することが大切だと思います。研修とともに職員報のハーモニーも力になるなと思っています。区民にとって笑顔で迎えてくれる職員の方々が頼りですので、これからも研修の充実をお願いしたいと思います。お考えを最後にお聞かせください。
◎須田賢治 職員課長 一般職員に対してもそういった研修、行っております。また、今、パソコン上で簡単な問題形式で誰でも学習できるeラーニングという中で、パワハラ、セクハラについて研修を行っているところでございます。やっぱり日々仕事をする中で、上司だけじゃなく職員同士、行き過ぎた言動はないかということで、注意し合えるような風通しのよい職場環境づくりに向けて、さらに啓発をしていきたいと思っております。
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【公契約条例について】
◆間宮由美 委員 公契約条例は、用地経理課が担当ですと言われましたのでこちらでお聞きします。
まず、いただいた資料ですが、公契約条例とそれに類する条例をつくった区市として、6区3市が出されていますが、ここには江戸川区は入っていません。さまざまな文献には江戸川区も類するということで名前が挙がっていますが、ここにないのはどのような理由でしょうか。
◎岡﨑由紀夫 用地経理課長 今のお尋ねの件でございますが、これにつきましては、公契約条例と申しますのは、本来、公契約における労働者の報酬下限額を設定いたしまして、労働者の賃金確保等の実施手続、例えば立入調査等を行うとか、こういったものを定めているものでありまして、本区の公共調達基本条例は、それに準じた内容とはなっていないことから、ここには記載をしていないということでございます。
◆間宮由美 委員 では、公共調達基本条例の趣旨について、改めてお聞かせください。
◎岡﨑由紀夫 用地経理課長 それにつきましては、一つは、公共調達の基本理念というものを定めております。公共調達の全過程を通じまして、事業者間の公正な競争、また地域社会への貢献、それから、地域経済の活性化、公平性、公正性及び透明性を確保して行うべきということが示されております。
また、特定公共事業の実施手続や社会的要請型総合評価方式による入札制度の実施手順、こういったものを定めているというふうなものでございます。
◆間宮由美 委員 大事な内容を理念として決めている条例だと思います。ただ、公平性、公正性というお話もありましたが、それを求めるといったときには、賃金の下限額を決めるということもとても大切なことではないかと思います。公契約条例自体は、働く人を人支えするためのパーツの一つとも言われています。ですから、第三者を入れた上での公共事業の最低賃金を適正に決める、これは大事なことですし、このことが公契約条例に入っているのはもちろんなんですが、それだけでなく、下請にも言及ができるとされています。日本は、二次下請、三次下請、四次下請と本当に多重下請構造となっていて、そのもとでは、下請が重なれば重なったほど労働者に支払われるべき賃金の額が下がっていきます。この構造が続く限り、賃金の引き上げをしたとしても労働者に適正な賃金が支払われません。ですから、何次の下請になろうとも、労働報酬下限額以上の賃金を払うのだということ、そこをきちんと決めることにも言及ができるのがこの公契約条例だと思います。
では、6区3市がこの条例、あるいは類するものをつくっていますが、その経過とか経緯はそれぞれの区市にお聞きになっていますでしょうか。
◎岡﨑由紀夫 用地経理課長 これにつきましては、直接詳細を聞くというまでは行っておりませんけども、都内の区市に対しまして、制定とか検討の状況については年2回ほど調査をしているところでございます。
◆間宮由美 委員 詳細についてぜひお聞きいただきたいと思います。一番直近で公契約条例が施行されたのは新宿区で、昨年の10月1日からです。公契約条例について、しかもその工事の請負だけでなくて、業務委託、また指定管理の協定まで適用範囲としています。なぜ条例をつくるに至ったのかということを新宿区にお聞きしました。そうしましたら、消費税10%の引き上げとオリパラ終了後の景気動向が予測不可能、不透明であるというふうにおっしゃっていました。だからこそ、新宿区の労働者のために労働報酬の下限額を決めましたというふうにおっしゃっていました。そこで、区としてはこの条例をつくることで何かよいことはありますかとお聞きしましたらば、新宿区の方がおっしゃったのは、区として最低賃金を守るということが、より質の高いサービスを区民のために提供できると考えていますとおっしゃっていました。先ほどの、この予算の特別委員会の中で、財政管理費の質疑の中で、桝議員へのご答弁の中で、財政課長からは、米中の関係やコロナ、オリパラ後に経済が落ち込むのではないか、厳しくなる見込みがあるというふうにご答弁がありました。区長からは、それでもリーマンショックが1回来たとしても大丈夫な区の健全財政であるというふうにお話がありました。その健全財政ということは、足腰が強いということは、それ自体は大事なことだと思っています。ただ、区の財政が健全であったとしても、区民の方はどうかと考えると、リーマンショックがきたら倒れる人が続出すると思われます。ですから、一人ひとりの足腰を強くするためにも、きちんとした賃金や労働条件が必要だと思います。それがまた区の健全財政を支えることにもつながると思います。ですから、公契約条例について、ぜひ踏み出していただきたいと考えます。SDGs、世界を変える17の目標のうちの8番、働きがいも経済成長も、16番、平和と公正を全ての人に、ここに合致するものとして、どうぞ新規事業として入りますように願っています。要望して終わります。
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