会議 | 令和4年決算特別委員会(第8日)-10月11日-08号 |
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日付 | 令和4年10月11日(火) |
開会 | 午前10時00分 |
閉会 | 午前11時40分 |
場所 | 第1委員会室 |
案件 | 令和3年度決算審査(第8日) 総括意見 報告第10号 認定(15:2) |
【総括意見】
◆間宮由美 委員 つい先日まで半袖でいましたのに、まちはすっかり秋めいてきました。空の高さ、空気のにおい、葉っぱの色、しかし心が壊れているときは、それを感じることもできません。コロナ真っただ中の令和3年度、自ら命を絶った人は115人、ひきこもり当事者数は7,919人、もっと多いと思われます。やむを得ず、学校に通えなかった児童・生徒は1,100人を超えました。区の職員を見てみると、メンタルでお休みをしている人は56人です。理由は様々です。しかし、パワーハラスメントをはじめとする数々のハラスメントが要因になっていることもあります。どこの場所であっても、誰かが誰かの心を壊すことはあってはなりません。国籍も性別も年齢も問わず、江戸川区にいる誰もが安心して息を吸うことができるようにと願い、六つの角度から令和3年度を振り返り、提案もさせていただきます。
一つ目は、子どもと教育環境についてです。
障害児の放課後の在り方として、専門的な発達支援が必要な子には放デイを。他の子どもも含めた集団での育ちを保障するためには、すくすく、学童を。両方行ってももちろんよい、必要なことは選び取ることができるということだと思います。障害を持った子にとっても、持たない子にとっても、豊かな放課後をつくることにつながるよう、インクルージョンを進めるために国も求めている放デイとすくすく、学童との連携を進めてください。
通学路については、よき伝統は守りながらも、PTAだけでは無理であると判断される場合には、数か所でもシルバー人材センターの見守りをご検討ください。22区では行われている朝の交通の見守りとともに、下校時の不審者から守る取組みを願うものです。
ステップサポーターは、最低賃金をクリアして時給1,250円となりました。交通費の実費支給に進んでください。介助員は小学校では7時間勤務の上限15日勤務で、月11万7,495円、生活が成り立たないとして、躊躇される方もいます。報酬額について、改めてお考えください。
中学校における制服リユースは、2校以外が取り組んでおられます。体操着ほか、道具のリユースも小学校で4割が開始しています。全校に広げるために、方法や内容の共有をお願いいたします。
一時保護所では、自分の足で立っていけるように、子どもの権利条例などについても丁寧に教えてくださっています。養護施設の需要もあります。子どもに必要なものであれば、つくるためのご援助を願います。
関連して、乳幼児歯科検診は1割から2割いる未受診者への丁寧なフォローをしていただいているところですが、一人も残さないよう、これからもお願いいたします。
令和3年度には、成人式を行うことができました。だからこそ、その前年、会場に集えなかった皆さんのことを忘れてはならないと思います。10年後の成人式ご検討ください。そして、参加から参画の成人式に歩みを進めてください。
二つ目は、環境と、そこに密接にかかわる健康についてです。
区の施設における、封じ込めがされたアスベストの残る施設は、令和3年時点で7施設あります。災害時、建物損傷の際には、封じ込めていたアスベストが飛散することで、住民に重大な健康被害を及ぼす可能性が残っています。技術系職員の方がおられるからこそ、全体のアスベストの状況に目を配り、これからも危機管理部や関係部署とともに、様々な安全対策について検討を進めてください。また、アスベストの除去費用の助成制度は、解体にも使えるように進めてください。
区内には13か所の人工芝の施設があります。一見すると、何の問題もないように見える緑の美しいフィールドですが、現在使われているゴムの充填剤による温度の上昇やマイクロプラスチックとなることなど、環境への負荷の大きさが歴然としてあります。この年、水辺のスポーツガーデンにおいては、人工芝を天然芝に変えるという決断もされました。気候変動適応課として、負荷を減らすための方策をお考えいただけることを要望いたします。
区内で有機栽培を行っている農家さんの数は不明とのことですが、国も有機栽培について、助成金を出すようになっています。環境と経済と健康の併存を進めてください。
三つ目の角度は地域コミュニティの核となる防災を進める町会への応援です。
274の町会・自治会のうち、自治会全てで地区防災計画を策定するための鍵は地域サービス係の方々だと思います。危機管理部とともに、協働を強めてください。
また、その活動を担う大事な拠点となっている町会会館に対しても、建て替えなどの費用の助成をお考えください。
また、土地所有者との関係で撤退を迫られている消防団小屋を公園につくれるよう、研究を進めてください。
関連して、町会も協力して行っている飼い主のいない猫対策支援があります。譲渡するまでのシェルターが必要です。ご検討ください。
四つ目の角度は職員の皆さんです。
住民に寄り添い、公共の利益のために全力で専念する江戸川区の職員の皆さんが、その職務を全うできるために変えるべきことは変えていくことが求められています。上司や仲間との軋轢に悩んでいる職員が少なからずいる中、職員課として、丁寧に対応してくださっています。内部のハラスメント相談窓口のほかに、外部の相談窓口の周知と復帰に際してのご配慮など、これからも力になってください。議員が登庁したときにつける電気の参集板の前に行かなくても確認できるシステムを議会事務局としても既に研究を始めてくださっています。開始をお急ぎください。
法務が係から課となりました。今後は、区職員が自信を持って政策実現に挑戦できるよう、法的側面でバックアップする体制を強化するとのことです。法務課ができたことは、とても大切なことであったと実感をいたします。
お昼を充実して過ごせるために、職員応援とコロナ禍で疲弊した飲食店応援のための食堂でのテイクアウトを願います。また、負債額1,000万円以下の中小零細企業の倒産閉店の動向をつかむ手立てもご検討ください。
五つ目は地方再犯防止推進計画についてです。策定が始まりました本当に被害者を生まないことにつなげるために、当事者を入れてつくり上げてください。
最後は、新庁舎についてです。議場が上階であることは建築上の理由があるとのこと、承知をいたしました。ただ、現在でいうところの議員控室については、上階フロアでよいとは思いません。上階にポツンとある議員控室では、区民からは遠い存在になります。同じ目線で、ともに考える場所として、私は議員控室は上階ではなく、区民の皆さんの動線の中、下の階にこそあるべきと思っております。どうぞ検討の際に、大事にしてください。
特別会計について、申し上げます。国民健康保険特別会計については、この年保険料の改定幅を42円程度にとどめる決断をされましたのは、評価ができます。よって、決算については認定いたします。介護保険特別会計については、地域包括支援センター、熟年相談室が4人から8人という人数での余りに多い業務量のため、疲弊を生んでいます。様々なご援助もされていますが、要支援1、2の方のケアプランの作成への着眼ほか、熟年相談室の話を改めてお聞きいただくよう、願います。決算について、認定いたします。
後期高齢者医療特別会計については、この年、保険料の改定はありませんでしたが、滞納額5万未満の方が68%を占めています。75歳以上の方の収入は決して多くないことが分かります。これらの方々の状況をしっかりとお伝えください。
以上、一般会計特別会計を認定し、総括意見といたします。
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