ご心配の声が続々と届いています。
7月には、オリンピック、パラリンピックともに、江戸川区教育委員会は、「学校連携観戦プログラムは実施しない」と言っていたにも関わらず、先週8月20日付で、パラリンピックの「学校連携観戦プログラム」は実施すると決めて各学校へ通達しました。(*1)
それは、
①オリンピック時には、1/2のみと言われたが、今回は、希望者全員が観戦できるということ。
②オリンピック時には、公共交通機関の利用を求められたが、今回は、貸切バスが使える予定であること。
を理由にしたものでした。
そして、
修学旅行などの宿泊行事については、緊急事態宣言下においては、行わない方向でと伝えているが、それは、宿泊を伴うからであり、宿泊先で何かあった時に対応するのは難しいからである。
コロナ禍であっても、遠足や社会科見学などは行っており、今回の観戦は、それと同様と捉えられる。
ということでした。
しかし、どうしても解せない気持ちは拭えませんでした。
それは、
❶遠足や社会科見学などは、1校の1学年でいくことがほとんどですが、今回の場合は、一斉に各学校が動きます。
特に、入口、出口では、しっかりと蜜を避けることができるのか。
現在、接触感染だけではなく、空気感染をも起こすと言われています。インフルエンザの4倍の感染力とも言われるデルタ株は、オリンピック当時よりもさらに感染者も、重傷者も増やしおり、状況は悪くなっています。
❷さらに、子どもを連れていく場合には、実踏(じっとう)と言って、教員は、必ず事前の下見として、どのような動線を作れば良いか、トイレはどこにあるか、危険な場所はないかなど、みてきますが、今回は、それもすることができません。
知らない場所へ子どもを連れて行くことの不安は、感染の不安とともに、非常に大きいものだと思います。
❸すでに先週末、学校毎に、「保護者承諾書」を渡し始めるという連絡が届いています。
私のところにも、「うちはいきません」と、若いパパやママからの思いが届いています。
教育委員会が言うように、「1/2ではなく、希望者全員が観戦できるから」といっても、行きたいけれど、怖いから行かない、という判断をせざるを得ない家庭は相当数あると思われます。
それで、等しく子どもたちに、パラリンピック観戦というとても大事な内容を持ったものを渡すことができるというのでしょうか。
そうは思えません。
大事な内容であるからこそ、もちろん現場に行くことが一番ではあるけれど、等しく子どもたちにその機会を渡すということであれば、全員が観戦できるよう学校内での工夫がいくらでもできるのではないでしょうか。
❹東京都教育委員会は、出席した4人の委員が、学校観戦については反対をしたと報道されています。
政府の感染症対策分科会尾美会長は、学校連携観戦の実施が適切かどうかを問われ、「(感染)状況はかなり悪い。観客を入れるとはどういうことか考えていただければ、当然の結論になる」(8/19時事通信ニュース)」と、国会で答えています。
❺見せたあげたい。その場での感動を。
だれもがそう思っているのだと思います。
しかし、
今のこの医療が「崩壊している」と言われる状態の時に、感染爆発している時に、子どもたちへの感染もどんどんと増えている時に、それでも、行ってもいいのでしょうか。
子どもたちのワクチンはもとより、教職員の中でもワクチン接種がまだ受けたくても受けられない方々もおいでです。
だれもが命を削ってはいけません。
❻江戸川区の「学校連携観戦プログラム」への参加は、しないと、決めていただきたいと考え、私も、本日改めて教育員会とお話しするつもりです。
そして、学校の教職員の皆さん、不安を感じているのであれば、議員に託すということだけではなく、どうぞ、学校の中で「本当に参加して良いのでしょうか」と、声をあげてください。校長先生の中にも、参加させたくないと言っている方々がいらっしゃいます。どうぞ学校全体で、子どもたちを、ご自分たちを、ご自分たちの家族や周りの方々を守ってください。
もちろん、保護者の方々もです。どうぞ学校へ、声を届けてください。
時間がありません。それぞれのところで、一緒に、声を届けて参りましょう。
(*1)東京 2020 パラリンピック競技大会 「学校連携観戦プログラム」への参加について 江戸川区教育員会